中禅寺湖へ

昨秋転居以来初めて、息子一家とドライブ旅行に行って来ました。

宿泊は中禅寺湖畔、中学校の修学旅行以来60余年ぶりに訪れる日光です。

行きは「い」〜「ね」まで20カーブの第二いろは坂(1965年開通)。

帰りは「な」〜「ん」まで28カーブの第一いろは坂、今は一方通行ですが中学生の時はここしかなくて、往復とも対面通行で通ったはずです。

幸い、3日とも雨に濡れることなく、時間にも追われず良 い旅でした。

宿の窓から見る中禅寺湖、右は男体山

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華厳の滝 日本三名瀑のひとつ)

エレベーターで降りてさらに階段合計70段を含む地下通路を歩くと観瀑台へ出ました。

爆音とともに97メートルの高さから中禅寺湖の水が滝壺に落下!

豪快です! 中段からの細い滝は「十二滝」。

この落水量は茨城県日光土木事務所が中禅寺湖の水位から調節しているのだそうです。

今年5月までは雨が少なく毎秒1.3トン、7月12日からは2.5トンに増量中と。

小さいコンデジしか持ってこなかったのが悔やまれます。

 

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 水しぶきを上げて渓谷を下ります。白と碧の動画!

下流は大谷川(だいやがわ)。

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展望台右手に聳り立つ柱状節理の岸壁。

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観瀑台の端から見えた滝。

意外にも険しい崖に黄色の花が咲いていました。

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 イタリア大使館別荘記念公園

ここへ行くには湖畔の遊歩道を歩かねばなりません。

しかし両側から古木が茂ってトンネル状になり、木漏れ日の下は涼しく、左手には湖面が見え隠れするので楽しみながら歩けます。

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太い幹が地衣類で覆われています。

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灰緑色の濃淡が美しく、コーテイングしたかのようです。

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株立ちの若木がありました。

この太さの幹にもすでにコーティングは始まっています。

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葉の形からもブナの木でしょうか?

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と、突然こんな建物が現れました。

2色の杉皮が大胆に壁に貼られた建築は今まで見たことがありません。

設計はアントニン・レーモンド(ライトのもとで学び帝国ホテル建設の際来日)。

 1928年(昭和3年)にイタリア大使館の夏季別荘として建造。

 1997年(平成9年)まで歴代の大使が使用されたそうです。

その後は栃木県が買い取り、修理復元して公開されています。

2階の寝室には歴代大使の写真が並べてありました。

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入館料200円。1・2階全室見学可。

左側全面のガラス戸からは中禅寺湖が一望できます。

内装にも杉皮がたっぷり使われていました。

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椅子が大小あるのは男性用・女性用の配慮とか。

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 天井は竹と組み合わせた幾何学模様。

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ろうそくに火をつけたらすぐ晩餐会が始まりそう。

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2階には寝室が3つあり、それぞれにベッドが二つづつ。

内外ともに壁は杉皮張りのパッチワーク、建物全体が工芸作品という感じでした。

暖炉の石積みの曲線も楽しい。

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南面は湖がよく見えるよう全面ガラス張りです。

2階は見事な杉皮の市松模様、実は老朽化したため改修、今年4月リニューアルオープンしたばかりだったようです。

近くで見るとガラスはところどころ揺らいでいて昭和のレトロガラスかと思われます。

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桟橋もあり、ここへ中禅寺湖の遊覧船が発着できるようです。

但し、これは今年6月開設されたばかりで、帰宅後ネットで知った情報です。

1920〜1930年代はこの近くに40軒の外国人別荘が建ち、国際避暑地となりました。

夏は湖畔外交が展開され、ヨットレースも行なわれたそうです。

しかしその後の戦争ですべて衰退!

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ゆっくり湖を見ていたら「鹿がいますよ」と声を抑えた誘いの声!

大使館のすぐ裏の木立ちの中を二頭のシカの後ろ姿が見えました。

この大使館に泊まられた(?)歴代大使の方々はもっといろんな自然を体験なさったことでしょう。

近くに英国大使館別荘記念公園もあります。

次は日光植物園です。