今年8月11日、「招かれざる客 1)」として モグラの記事を書きました。
放水で追っ払ったように思ったモグラ、その後また悩ましいことになりました。
10月22日、突然、庭の芝生の上に土が盛られました。
大小2個!大きいのは直径約30cm(赤いのは携滞電話のケースで縦14cm)。
さらにもう一箇所、デッキと芝生との間にも。
モグラに違いない!
前回同様、水で追っ払おうと思いました。
ホースの水を勢いよく掛けるとあらあら、土が溶けてなくなり、小石だけ残りました。
その2日後(10月24日)、つくばい近くにまた大小2個づつの盛り土!
これを「モグラ塚」というそうです。
今年最後の芝刈りが終わったばかりの庭が無惨です。
前と同じく大小2つづつ!
何か良い撃退方はないかと検索しましたが、見つかりません。
ネズミ捕りのような装置もあるようですが、もし掛かってしまったらどうするのでしょう?
前の庭で見た死んだモグラの美しい毛皮と小さな手足が思い出されます。
もう一度だけとひたすら水をかけました。
もうこれで諦めて他所へ行ってくれますように!
翌25日(日曜日)、朝おそるおそるカーテンを開けると..........!
またまた大小2個づつ! もう降参!
近くに住む息子の携帯に写真を送りました。彼はここの芝生を植え、その後の芝刈りや手入れもしてくれています。
1時間後一輪車に道具や土を載せた息子が現れました。
土を掬って除け、少し踏み固めて芝生の目土を撒きました。
前回分の小石もきれいに拾って完了。水は撒きません。
自分の家の芝生や菜園も今までに何度もモグラの被害に遭ったそうです。
もう「共存」するしかないと。
私は今まで共存まで思い至りませんでした。
確かにモグラが来るということは農薬や化学肥料を使わず、ミミズや甲虫の幼虫が育つ良い土の証しです。でも畑ならまだしも、折角生え揃った芝生は荒らされたくなかった!
しかし、その翌朝、またもや大小2つづつのモグラ塚!
でももう共存することにしました! 息子がしたように一人で修復。
一雨降ればもう少し目立たなくなるでしょう。
偶々、つくば植物園では10月24日から「きのこ・カビ・酒」の展示中でした。
10月27日に訪れたときビデオは「ナガエノスギタケ」を放映していました。
驚きました!
ナガエノスギタケは別名「モグラノセッチンタケ」ともいわれ、モグラのトイレ跡から発生するというキノコでした(「セッチン」は昔の言葉でトイレのこと)。
マツタケを少しのっぽにしたような形をしていてやや白っぽい。
このキノコの根を辿っていくとモグラの古いトイレがあるそうです。
これを研究されたのは京都大学名誉教授の相良直彦先生。
スコップとツルハシを手に、日本各地ですでに100例ほども実証されたそうです。
このキノコ以外にも動物の糞から発生するキノコは多くあり、キノコは森の掃除屋さんともいわれます。
ビデオを見ながら私はなんと浅はかなことをしたものかと恥ずかしくなりました。
大小の盛り土、小はトイレでしょうか。
この植物園にもモグラはたくさん住みついているようで、あちこちに盛り土が見られます。
ここはカツラの木の下、盛り土がたくさんあって大小ははっきりしません。
ここにも7〜8か所のモグラ塚。巣穴とトイレの判別はできません。
うちの芝生が4回も掘られたのはよほどこの庭が気に入ったからでしょう。
4回とも大小で2組づつ。巣穴とトイレのセットと思いたくなります。
一方、うちのミニ菜園には落とし穴のようなところがあります。
4つ足の小椅子を使って種を撒こうと腰を下ろした途端、ふわ〜と後ろに転倒!
草取りの時も1度、ひっくり返りました。
モグラの穴に椅子の後足を1本乗せたようです。
でも今は地下のモグラと共存しているかと思うと心穏やかな日々です。
最後にこの庭にもナガエノスギタケが出るか否か?
答えは否。ナガエノスギタケはブナ科の植物と共生関係があり、畑や庭には出ません。
キノコは森の浄化に貢献しているのです。
追記
ナガエノスギタケや相良直彦先生について調べている時、これらを詳しく説明されているHPを見つけました。お許しを得ましたのでご紹介させていただきます。
「きのこびと」きのこニュース 2020.8.24.
https://kinokobito.com/archives/5413