盛夏の庭 2021
当地へ来て早くも3年目の夏を迎えました。
前の庭は広過ぎてもう腰椎術後の高齢者には管理しきれなくなっていました。それでも少しは欲しい緑の空間、こちらの庭は今のところ程よい広さです。
毎日庭を一周、雑草を見つけたらすぐ抜く、これで何とか保っています。但し芝刈りは近くに住む息子に一任、芝生の上の落ち葉は主人の担当です。
今回は厳しい暑さの中で開花した庭の花々を記録します。
紅葉葵 Hibiscus coccineus アオイ科の宿根草 北米原産
夏空高く真紅の大きな花が開き、1日で散ります。今年は2mほどになりました。
ひそかに与謝野晶子のような花と思いつつ楽しんでいます。
シロバナモミジアオイ は清々しい。
モミジアオイ は他のアオイ科の花に比べて葉巻虫(ワタノメイガ)が着きにくいようです。
夕菅 ワスレグサ科の多年草 Hemerocallis citrinai var. vespertina
南庭のユウスゲは常緑ヤマボウシ(右)やアジサイ’アナベル’が繁茂したため居間から見えなくなり、今春移植しました。
肥料をしっかり与えればアブラムシがつかないと教わって実行したところ、たしかに今年はアブラムシもつかず、花がたくさん咲きました。
ユウスゲは16時くらいから開花し始めます。
17時32分の画像、オレンジ色の円板がが大通りの樹間に浮かんでいました。
13花も開花、この株は花弁が幅広くややたくましい(7月21日)。
東庭のユウスゲの方が典型的な花の形ですっきりしています。
16時20分 開花したばかりのシャープな花(7月8日)。
珍しく昆虫の訪問を目撃しました。
タイタンビカス
アオイ科フヨウ属の宿根草 Hibiscus x Taitanbicus
タイタンビカスは2009年日本で生まれたアメリカフヨウとモミジアオイ の交配種です。
昨年は葉巻虫(ワタノメイガ)に悩まされましたが、今年は元気に開花。直径20cm以上の大きな花は道行く人を驚かしています。
その右後に今年は新しい花が咲き始めました。
ユーパトリウム リトルジョー
Eupatorium dubium 'Little Joe'
今春いつもの園芸店に「フジバカマ リトルジョイ」と手書きされた苗がありました。葉の形からヒヨドリバナ(Eupatorium makinoi) かと思って1株購入。
チョコレート色の茎が真っ直ぐ伸びて私の背丈ほどに育ち、ピンクの花が咲きました。
確認すると 花の名は「ユーパトリウム リトルジョー」でした。
北米産の大型フジバカマを小型化して1.5mくらいにした園芸品種です。
さて、これにはアサギマダラは来てくれないでしょうか?
パイナップルリリー
Eucomis autumnalis キジカクシ科エウコミス属の球根植物
和名 ホシオモト(星万年青)
分布 アフリカ南部 (日本には明治末期に渡来)
前の庭にもありましたが発育不良、これは愛知県の友人からいただきました。
これは1昨年の写真ですが、花を見れば確かに「パイナップル」ですね。
披針型の葉を多数根生。
今年は大株になったのに、周りの木が繁り過ぎて日陰の花になってしまいました。
草丈60〜90cmもあります。来年は日向に植え替えましょう。
直立する花茎に径約2cmの白黄色の花を多数総状花序につけます。
花弁6枚、雄しべ6本、雌しべ1本。数えてみたら1茎に70花以上ありました!
先端は葉状の苞だそうです。
ハナツリフネソウ
2020年7月23日の記事にしたハナツリフネソウ、今年は南の塀の蔭にも移植しました。
北側より花付きが良く大株に育ちましたが、暑い日は日中ぐったり、やはり直射日光が当たらぬところの方が適地でした。
今年は何故かマルハナバチの訪問が少なく、花が美しく保たれました。
反面、弾けて楽しい実も少なく静かです。
咲いたばかりの花。昨年は無傷の花を撮るのが困難でした。
早朝の開花を待ってマルハナバチが飛び込んだからです。
キキョウ
桔梗 キキョウ科の多年草 Platycodon grandiflorus
秋の七草に数えられるキキョウは梅雨の頃から咲き始めます。
何か心懐かしい花、静かに咲いていて欲しいのですが、徒長して倒れやすいのが欠点です。
花は雄性先熟の典型。右の花のようにまず雄しべが熟して花粉を出します。
花粉を出し終えた雄しべは下に倒れ、雌しべ(中心の青い部分)が現れます。
柱頭は5裂して小さな白い花のようです(右)。左は蕾、これは折り紙の風船のよう。
ナス科ペチュニア属に属する草本 Petunia x hybrida
晩秋レイズドベッドに植えたビオラは今年も5月になっても咲き続けました。
昨年植えた「ペチュニアさくらさくら」です。愛知の庭では越冬させたことがありません。
当地は昨冬最低気温−8℃! よく越冬したものです。
せっかく咲いているのを抜くことができない、大胆な切り戻しもできない性分が災いして、
毎夏花の植え込みが遅れます。
ペチュニアは花期が長くて丈夫、夏の花壇の花形ですが、私にとっては華やか過ぎて抵抗があります。その中でこの「さくらさくら」はピンクと白色を組み合わせて時々植えました。
今年は白色はもう売り切れ、ピンクばかり2株追加したので少々派手になり過ぎました。
高齢者の転居は孤立を招き易いとも言われますが、幸い私どもは緑が多く、買い物も楽で、植物園やプールに恵まれた当地を終のすまいとして良かったと感謝して暮らしています。
思いもしなかったコロナ禍、それも近くに息子一家がいて幸いでした。
友人にはもう1年半もお孫さんに会えない方も多く、お気の毒でなりません。