チユウキンレン(地湧金蓮)
英名:Chine Yellow Banana
中国名:地湧金蓮
左から眺めました。
確かに「地湧金蓮」の名の如く地面から湧き出た金色のハスのように見えます。
ハスの花弁のように見えるのは「苞」。
苞は直径20〜30cmくらいで、その付け根に数個の花が見られます。
同じバショウ科のバナナと同じ構造です。
残念ながら花は遅すぎて構造がよくわかりません。
朝日百科には「花序の基部に両性花と雌花が、上部に雄花がつく。花被片6枚、雄しべ5本」と記載されています。
下の写真では中心に雌しべが見えます。
もっと若い花が見たくて今月再訪しました。
しかし残念ながらヒマワリも撤去され、橋が閉じられていました。
中心部に新しい苞が育ち始めているようでしたからまたの機会のお楽しみです。
2)つくば植物園のチユウキンレン
実はこの花は淡路の花友達のお庭にあり、そのブログにしばしば登場して拝見していました。
チユウキンレンは2000年の淡路花博で初めて披露され、大変な人気を呼んだそうです。
2018年秋、私は当地に転居、つくば植物園にも小株があることを発見しました。
2018.12.27. 防寒対策でしょうか、綿帽子を被ったような姿でした。
植えられているのは大きな温室2棟の間の中庭、ミケリアの隣です。
その後は数枚の葉のみでしたから写真も撮らず素通り。
2021. 1.27. こんな哀れな姿、もう枯れてしまったのかと思いました。
しかし原産地では -10℃までも耐えた花ですから、苗を植えたときは防寒したものの、その後は -8℃になるつくばの低温にも無防備のままだったのでしょう。
2021. 6. 3. 確かに元気な葉が出ていました。
2022. 6. 5. 今年は初めて花を見つけました。
まさに地面から湧き出て開いた金色の蓮です! 隣のマンホールは興醒め。
花はひっそり、泰然自若。
中国では標高1000〜2500mの山の斜面に分布。
雲南省では農家の生垣に植えられたり、地下茎と偽茎が豚の餌にされたりするそうです。
今夏は暑くて植物園へも行く気にならず、空調頼りに家に篭っていました。
9月16日、涼しさに誘われて確認に行くと、こんなに葉が茂っていて驚きました。
偽茎は2本、既に花も数段咲いたようです。
柵もないので接近してスマホ撮影ができました。
既に花期終盤なのが残念です。
右上の花には小さなアリがたくさん集まっています。
蜜がたっぷり出ていたのでしょう。
やはり植物園に行くと元気が出ます。
最近は夏ごもりでフレイルが進んで、もう植物園も無理かと心配していたのです。
杖を手にスマホだけ持って園内に入ると、馴染みの植物が次々と導いてくれるように感じられ、あれもこれも確認したくなりました。
それらはまた 次回に。