瑠璃唐綿
キョウチクトウ科ガガイモ亜科ルリトウワタ属 蔓性多年草ないし低亜木。
別名:オキシペタラム ・ ブルースター ・ ツイーディア
原産:ブラジル南部・ウルグアイ
ルリトウワタは園芸店ではたいてい オキシペタラムの名で販売されています。
でもきれいな和名がありますので、Wikipediaと同じく「ルリトウワタ」としました。
今年6月に植えた2株が種子を結びながら今だに咲き続けています。
美しい青い花、でもガガイモの仲間は何か妖しげな雰囲気です。
花の直径は約3cm。
葉・茎・萼 共に毛むくじゃらです。
花弁は厚く、雌しべ雄しべがはっきりしません。
5枚の花弁、その内側の濃い青色の副花冠も5枚。
中央は雌しべと雄しべが合体した蕊柱です。
アリが頭を突っ込んでいます。
花弁と副花冠の谷間に蜜があるようです。
ガガイモの仲間は今までに ガガイモ・トウワタ・フウセントウワタを見てきました。
それらに共通するのはクリップのついた花粉塊、老眼の身で今一度探してみます。
これはルリトウワタの花の萼片3枚、花弁3枚、副花冠2枚を取り除き、白い蕊柱を露出させたところです。
下の凹みには蜜がたまり、蕊柱の中央に黒いクリップが5本見えました。
クリップの下から針を近付け、そっと持ち上げると黄色い花粉塊が一対付いてきました。
蜜を求めて潜り込んだ 昆虫に花粉塊を凹みの中の柱頭室まで運んでもらおうという仕組みです。
(この画像、更新しました。2019.10.1.15:50)
受粉するとガガイモのような長い果実ができます。
ルリトウワタの茎は自立しにくく半蔓性。
葉は対生で丸っこい矛型。大きい葉で約7cm。
細かい毛が密集していて灰緑色に見えます。
葉や茎を切ると白い汁が出ます。
受粉が複雑な仕組みですから果実は少ないのですが、この一株には今までに完熟3個、未開7個。もう一株では完熟1個のみ。但し共にまだ次々と開花中です。
灰緑色の果実は熟すと10〜12cm、褐色の紡錘形になり、乾燥して裂開します。
中には真っ白な種髪が付いた種子がびっしり並んでいます。
乾燥すると種髪が付いた種子が風に乗って漂っていきます。
とりあえず付近のイブキジャコウソウの上に軟着陸。
ガガイモの仲間の花粉塊
ガガイモの仲間は今までに4種の花粉塊を観察しました。
どれも1mmくらいでピンボケですが、並べてみるとクリップや花粉塊の形が少しづつ違っています。
ガガイモ
https://yuusugenoniwa.blog.so-net.ne.jp/2013-09-16
https://yuusugenoniwa.blog.so-net.ne.jp/2014-12-12
https://yuusugenoniwa.blog.so-net.ne.jp/2012-10-29-1
ルリトウワタ
こうした観察は植物園の花ではできませんから、やはり自分の庭に咲いた花は有難い存在です。
来年はこのルリトウワタの種子を庭に撒いてみようと思います。