真冬の庭(2024〜2025)

つくば7年目の新年を迎えました。

この冬は比較的暖かくつくばではまだ雪も降らず、風も穏やかです。

しかしこの庭の冬の名物「シモバシラの霜柱」はこの冬も健在でした。

また今年も霜柱から始まります。

先ずは南の庭のシモバシラの古株ですが、今年は育ちが悪く背も低い。

それでも12月24日、この株にもこの冬初めての霜柱が出来ました。

 

同じ日、北の庭にはもう少し元気な霜柱ができていました。

緑の葉はラミウム ガレオブドロン(ツルオドリコソウ)。

 

水遣りも落ち葉や茎の始末もしていないのに、北の塀際の植物はいつも元気です。

 

この緑色の葉はアジュガアジュガもシソ科ですがこれには霜柱はできません。

近くのシモバシラが侵入して霜柱を作っているのでしょう。

 

西の空き地にも新鮮な霜柱ができていました。

ここは南庭で増え過ぎたシモバシラを抜いて仮植えしたところです

 

東庭の霜柱はすでに12月に書きましたが、今回重大なミスを発見しました。

これはシモバシラの霜柱ではなく、セキヤノアキチョウジの霜柱でした。

 

紅葉と並んだ霜柱に舞い上がり、これもシモバシラの霜柱だと思い込んでしまったのです。東庭にも小さいシモバシラがありましたから、自生の可能性はありました。

しかし今回写真を整理していてここにはセキヤノアキチョウジの大株があったこと、またここにはシモバシラの花は見ていないことを確認しました。

セキヤノアキチョウジにも霜柱ができますが、今までは根元にほんの少しできるだけでしたからこんなに高い位置までできるとは思わなかったのです。

シモバシラでは霜柱は1回だけということは珍しく、大抵同じところに複数回出現します。ところがこの氷華はこの日1回だけ出現し、以後見られなかったのも気になっていました。

私は83才、アップルウオッチは毎日歩行安定性:非常に低い、心電図に異常ありと告げてきますが、記憶力・判断力の低下の方が問題かもしれません。

 

これは2019年2月8日作庭のつくばいと苔の庭です(2020年9月29日写)。

右の木は愛知から運んだナツツバキ。

朝夕水やりして2年目の夏もスギゴケを維持しました。

しかしその後、猛暑とモグラの侵入で次第に維持困難になり苔庭は諦めました。

 

2024年6月13日。

西日が当たる右側は土留めを兼ねてシランやシュンランを植えましたが、これらも育ちが悪く、中央部は硬くて苗を植えることも出来ません。

ところがここにツワブキやコバノタツナミがひとりばえで育ってきました。

 

2024年11月5日 ツワブキの成長は早く芽生えた年に開花。

 

同じく植栽の条件が悪い左側にも自生のツワブキが勢揃い、ありがたいことです。


2024年12月2日

中央のナツツバキが紅葉して落葉。フウチソウも秋の色に染まりました。

 

2025年1月14日 年末にフウチソウを刈り、落ち葉を除きました。

フウチソウの陰にあったのはオモト。

 

スギゴケの後をどうしようかと悩んでいましたが、ツワブキが自生して解決しました。

ツワブキは常緑で育ちが早い優秀なグランドカバープランツでした。

年と共に庭も手入れが楽なように変えていかねばなりません。

今年も雑草の早期抜去とグランドカバープランツの育成に励みます。



 

年末のつくば植物園2024

12月26日 好天に誘われ「つくば植物園」に行ってきました。

2018年秋以来7年目、年末に行くのは初めてです。

11月11日黄金色に輝いていたプロムナードのメタセコイヤトチノキはすっかり葉を落とし、通路の落ち葉も掃き清められています。

 

ロウバイの葉の一部ががまだ落ちずに黄葉していました。

 

よく陽が当たるところでは早くも開花していて驚きました。

私の庭のロウバイは2株ともまだ蕾です。

 

真っ赤な実は何でしょう?

コトネアスター Cotoneaster

バラ科コトネアステル属の常緑低木(観賞植物)

コトネアステル属はヨーロッパからアジアの温帯地域を中心に約50種が分布。

ピラカンサ(トキワサンザシ)と近縁です。

 

6月に白い花が咲きます。

 

花はサンザシに似ていますが棘がなく葉は全縁。

 

真っ赤な葉はジューンベリー(カナダザイフリボク)。

花も実もある庭木でしたが、私の庭では大きくなりすぎ、その上「モンクロシャチホコ」の幼虫が毎年出現するようになって伐採しました。

 

まだツワブキの花が咲いていました。

我が家のツワブキはもう全て咲き終わっていますのに不思議です。

 

いつもカルガモやカモが泳いでいる池も閑散としていました。

右の方の常緑樹の影になるところはまだ氷が残っているようです。

 

橋の左側の池は枯れ草で覆われているように見えます?

 

実はこれがミツガシワの冬姿なのです。

yuusuget-tsukuba.hatenadiary.com

力強そうな緑色の茎が活動の証。早い花は3月末に開花します。



この優しい紅葉はユキヤナギバラ科)でした。

 

 

イソギクは寒さに強いですね。

 

これは何でしょう?

 

カシノナガキクイムシによるナラ枯れの予防措置でした。

ピンを刺してある所が虫の穿入孔でここに薬剤を注入してあるそうです。

 

2002年以降、ミズナラ・コナラが枯れるナラ枯れ新潟県辺りから発生。

2011年には30都府県に拡大し、2020年茨城県にも確認されました。

2021年つくば植物園でも少数例発生、幹にビニールシートが巻かれていました。

薬剤注入は今年初めて知りました。

 

ウメの蕾が膨らむ和風庭園では寒椿が満開、松と共に迎春の準備完了です。

園の入り口では職員の方が3人がかりで門松製作中でした。

「来年は良い年になりますように」。

 

 

 

 

 

今年もまたシモバシラの霜柱(?) 2024.12.

早くもつくば 7年目の冬を迎えました。

つくばで驚いたのは「つくばおろし」の厳しさでした。

しかし今年はまだそれらしき強風は吹かず、もう2週間も晴天が続いています。

12月11日、そろそろシモバシラの霜柱の季節、落ち葉を整理しなくてはと見に行きました。

今年のシモバシラは右のヤツデが大きくなって日当たりが悪く、痩せています。

 

積もった枯葉を除くと後ろからはキチジョウソウが攻め寄せていました。

花も咲いています(左下部)。

 

キチジョウソウの花。

 

偶々この日は満開のヤツデの花も撮りました。

 

12月13日早朝、息子の庭の堂々たるシモバシラの氷花の画像が送られてきました。

3年前に1株分家したシモバシラに今年は本家を超える豪華な氷花!

この日のつくばの最低気温は-3℃。

急いで我が家の霜柱を見に行きました。

しかし、この株には霜柱は皆無、やはりと納得です。

北側はどうでしょう? こちらはまだ手入れしていません。

ここでは倒れかけた幹の所々が裂けて痛々しいような氷華が散在していました。

 

東の庭のは?                 セキヤノアキチョウジ

赤く紅葉したドウダンツツジの右にツワブキ、その奥にシモバシラが1株大きく育っていました。そしてその中の1本の茎に元気な霜柱が出来ていました!

 

霜柱ができたのは細い茎の方です。

右の太い茎は四角(セキヤノアキチョウジの茎は四角です)、まだ丈夫そうな四角の茎からではなく、その枝に小さい氷花が見られます。

 

(訂正)この霜柱を誤ってシモバシラに生じたものと思い込んで記事にしました。

2025年1月14日、写真の整理をしていてここにはシモバシラは無く、セキヤノアキチョウジが咲いていたことを確認しました。↓ 2024年10月29日

上の太い四角の茎はセキヤノアキチョウジの証でした。

お詫びしつつ訂正させていただきます。タイトルには(?)を加えました。

それにしても今までこんな立派なセキヤノアキチョウジの霜柱は見たことがありません。

 

紅葉と霜柱が同一画面に撮れるとは全くの想定外でした。

 

こちらはシモバシラの霜柱です。

 

このドウダンは12月8日にはこんなに紅く輝いていました。

 

シモバシラの霜柱については一宮の庭でもつくばでも何度も記事にしました。

シモバシラの霜柱 2017 (一宮)

 

シモバシラの霜柱 2022 (つくば)

関東では高尾山の霜柱が有名ですが、個人のお庭からの報告が少ないのが不思議でした。

でもつくばで植えてみると容易に毎年氷花が見られて幸いです。

何度もブログに取り上げては鬱陶しいから止めようかと思ったのですが、実物を見たことがない方もあり、毎年の掲載を促されました。

今年は紅葉とのコラボが嬉しくてやはり記事にしてしまいました。

 

 

秋のつくば植物園2024.11.11.

11月11日 小春日和に誘われてつくば植物園を訪れました。

正門近くのイチョウは黄金色で眩しいほど。左はケヤキ

 

下を見ればハツユキカズラが満艦色。

 

プロムナードは黄色のメタセコイヤと深緑のセコイアが交互に並び、中央のトチノキはオレンジ色に輝いていました。

 

中央広場のクスノキ

花も紅葉も無縁、ひたすら枝葉を広げています。

 

中央奥のカツラの大木はすでに落葉、右下の黄色はツワブキの花。


パンパスグラス

 イネ科の多年草

 学名:Cortaderia selloana

   和名:シロガネヨシ、シラカネヨシ

 原産:南アメリカ

これは2021年10月に撮った中央広場のパンパスグラスです。

左が雄株、右が雌株(南側から撮影)。

 

同じ日に北側から撮った雄株。

 

つくば植物園ではパンパスグラスは10年に一度、株の若返りとサイズ抑制のため地上部を全部切るそうです。

このパンパスグラスは2022年1月に刈られましたが、もうこんなに育ちました。

中央が雌株、右が雄株。

 

雌株:花穂に長い毛があります。

 

雄株:花穂は淡褐色。

 

この日は中央広場から近道を通って池の向こうへサラシナショウマを確認しに行きました。

残念ながら2020年の華やかな姿は無く、ササに負けて後退、わずかな花と若い種子が残っていました。

 

ハマギクとコハマギク

浜菊 日本の野生菊で最も大きな花を咲かせる海岸植物

学名:Nipponanthemum nipponicum

ハマギクは直径6cmに達する花を咲かせる1属1種の日本固有種。

分布:青森から茨城県の太平洋側崖や砂浜

断崖絶壁にも強風や高波に耐えて下垂して咲く大輪のキクです。

茎は20cm〜1m、下部は低木状になる。葉は互性し、へら状で厚い。

学名に驚きます。属名にも種小名にも「ニッポン」がつくのは植物ではハマギク、動物ではトキ Nippnia nipponだけだそうです(朝日百科 植物の世界)。

左がハマギク、ここでは右隣にコハマギクが植えられています。

 

今回この花が何か親しく感じられたわけがわかりました。

写真検索中に出てきた2012.10.11.の写真、愛知の庭の「ハマギク」でした。

園芸店で苗を買ったのでしょう、ハナミズキの下で2〜3年咲いて絶えたようです。

 

コハマギク

小浜菊 キク科多年草

学名:Chrysanthemum arcticum 

分布:北海道・本州(関東地方北部以北)、北半球(寒帯)

長い地下茎が這って繁殖。葉は5裂し肉厚でほぼ無毛。

茎は高さ10〜50cm。

枝先に径5cmくらいの頭花を一つずつつける。

 

葉が密生してカーペット状に広がっていました。


ハチジョウアザミ

八丈薊 

学名:Cirsium hachijoense

分布:伊豆諸島

アザミにしては優しい感じの花が咲いていました。

茎は1〜1,5mくらいで葉に棘はありますが猛々しくはありません。


淡紅紫色の花はやや俯き加減。



オオイタビ

木蓮子 大崖石榴     クワ科イチジク属の常緑蔓性木本

学名:Ficus pumila

分布:東アジア南部 日本では関東南部以西

ここにオオイタビの大株があることを見つけ、ぜひその果実を見たいと思っていました。

 

崖に根があるようですが数本の太い幹から半ばツル状に周囲に葉を広げています。

 

丁度細い坂道の上に葉が茂り、果実が見えました。

 

さらに幸運にも道端に落ちた果実(→「花嚢」というようです)を見つけました。

この植物園では実どころか葉1枚も採っては行けないルールです。

でもちょっと移動させて写真だけ撮らせてくださいね。

花嚢は長さ3cmほどの卵形、いろんな色がありました。

雄株では淡紫色、雌株では濃紫色に熟すそうです。

 

雌株の花嚢は紫色に熟し甘くておいしいが、雄株の花嚢は熟してもスポンジ状で食べられないそうです(朝日百科植物の世界)。

イチジク属の植物はイチジクコバチによって花粉が運ばれます。

この果実の中でもイチジクコバチが活動しているのでしょうね。

 

 

高層シニアマンションと屋上庭園

10月25日 幕張の高層シニアマンション27階に今年9月転居した友人を訪問しました。

そこは千葉市美浜区、有名な幕張メッセの近くでした。

60才以上で介護不要が入居条件、中にクリニックもあり、もしもの時には介護居室へ住み替えできるそうです。

 

エレベーターで直行、20階くらいで耳がツーンとしましたがすぐ復旧。

27階からの眺望。花見川を渡る長い貨車は京葉線

 

川沿いに高校の校庭と戸建て住宅、それらを取り巻く高層住宅群。

 

晴れた日にはに富士山が見えるそうです。

周辺にはさらに高層のマンションが続々と建設中です。

 

玄関ホールの大鉢の生花。

 

「本日のお花」として花の名前が品良くプリントされていました。

 

食堂にはアンスリウムなどの観葉植物、どの葉もツヤツヤしています。

「ここのは全部生花です。」と制服の方が誇らしげに言われました。

 

1階にはガーデンラウンジ、ダイニング、ライブラリー、大浴場など。


専用エレべーターで2階のガーデンへ。屋上庭園といっても最上階ではありません。

ここは花のポットをそのまま並べたような花壇ではなく、本格的な植栽でした。

築山にオリーブなどの低木を植え、根本をフッキソウやキチジョウソウなどの下草で覆うナチュラルガーデンでしょうか。

空いたところは夏の花が終わって植え替え待ちかもしれません。

 

ススキの穂も伸びやかに広がっています。

 

モッコクの低木には紫色の実がたわわ。

 

その根元に広がるのはツユクサやキチジョウソウ。

 

見上げれば台湾ツバキの大きな白い花が開花中! 

我が家の台湾ツバキより花が大きい品種のようです。

 

円形の大きなレイズドベッドもありました。

黄色の花はユリオプスデージー、周りはピンクのマツバギクのよう。

後ろには立派な流し台。園芸がしたい入居者は一緒に作業できそうです。

周辺にもたくさんの庭木が雑木林のように植えられ、高層住宅の堅苦しさを和らげています。

 

この他にもタマシダ、ヤブランツワブキアジサイクチナシ、サツキ、シモツケ、ハツユキカヅラ、ヒメシャリンバイ、フェイジョア、ナワシログミ、矮性サルスベリなど関東地方の屋外で育つ植物が植えられ、長く楽しめそうです。

最近の人気ガーデンとは異なり、むしろ地味な植栽ですが、雑草が生え難く管理は楽かと思います。花より緑をということでしょうか。

しかし、ここは日当たりの良すぎる屋上庭園、記録的暑さのこの夏に植えられたはずなのに皆元気です。おそらく自動散水の配管が目立たぬように設定され、毎日見回って管理されているのでしょう。

 

 

7年目の秋の庭(2024)

長かった猛暑の後、待望の秋が訪れました。

ここは居間から一望できる南の庭の右側です。

 

左下方で大揺れしているのはセキヤノアキチョウジ。

種が飛んだらしく庭石の近くから芽生え、伸びすぎてアーチ状になりました。

 

その右のサーモンピンクは「サルビア あやのピーチ」。

植えて3年目、これも放りっぱなしの宿根草です。

 

例年は5〜6月頃 ビオラに替えてトレニアやベゴニアなど夏の1 年草を植えます。

今夏は猛暑に加えて不整脈のため循環器内科を受診するうちに機を逸し、辛うじて残り苗のベゴニア紅(八重咲き)・白、ペンタスのピンクと白、ユーフォルビア「スノーブリザード」、アゲラタム(未開花)を少しづつ植え込みました。

 

後方には背が高く端正なシュウメイギク。これも今年は花が少なく残念です。

 

マルバノキ マンサク科

右上の紅葉はマルバノキです。

マルバノキについては2022年11月15日の記事に書きました。

今秋は2022年とは異なる紅葉が楽しめます。

 

緑〜黄〜橙〜朱〜紅〜紫など多彩。


チャーリーも3才になりました。

真剣に見上げるのは好物の常緑ヤマボウシの果実。

今年は結実が少なくなかなか落ちてきません。「まだかなあ。」

 

ツリバナ 

吊花 ニシキギニシキギ属の落葉低木

学名:Euonymus oxyphyllus

分布:北海道〜九州、南千島朝鮮半島、中国

 

北の庭のツリバナには果実がいっぱい。

株元にはシモバシラとシロホトトギスが満開です。

 

落ちそうで落ちない赤い実、楽しい時間が流れます。

 

ツリバナの花(4月23日)

 

東の庭

東の庭のタイタンビカスはまだ咲き続けていますが、昨年大きくなりすぎたユーパトリウム ’リトルジョー’ はもうこれまでと抜去しました。

次にここへ植えたのはアニソドンテア ピンククイーン。

今春大型プランターに仮植えした苗をここへ移植しましたが、まだ花が咲きません。

右側はセキヤノアキチョウジ・コムラサキ、その下にツワブキと賑やかです。

 

セキヤノアキチョウジ

シソ科の多年草

満開のセキヤノアキチョウジとコムラサキの実。


南塀蔭の狭い隙間もセキヤノアキチョウジの好む所。

ひとりばえでどんどん増えています。

 

コムラサキ

シソ科ムラサキシキブ属(←クマツヅラ科)の落葉低木

分布:北海道・本州・四国・九州・朝鮮・中国・台湾

直径3mmほどの明るい紫色の実が葉腋毎に数個〜十数個づつ並んでいます。



2018年9月末に転居して6年が過ぎました。

庭は飽和状態、もう新たな植樹はできません。

雑草を蔓延らせぬよう、見つけたらすぐ取ることを心掛けています。

歩行障害のある83才、杖と小椅子を必携、庭仕事は1日1時間以内が原則です。

さて、これもいつまで続けられますか、とにかく転ばぬように!転ばぬように!

 

 

初秋のつくば植物園 2024

記録的猛暑もお彼岸を過ぎると和らぎ、9月29日、やっと植物園に行けました。

今回はそこで出会った植物の中からいくつかを記録します。

 

1)ナンバンギセル

ハマウツボナンバンギセル

 学名:Aeginetia indica

 分布:日本全土・中国・台湾・インドシナ半島・マレーシア・インド

 

ススキの大株の根元にちらっとピンク色が見えました。

嬉しいこと! この植物園で2度目の出会いです。

開花したときの状態がキセル(煙管)に似ているとて命名されたと。

ハマウツボ科の植物は他の植物の根から養分を吸収する寄生植物です。

花茎の先の鞘状の萼から淡紅紫色の花冠が咲き出ます。

 

 道の辺の尾花がしたの思ひ草今さらになど物か思はむ(万葉集

 

 

2)ノブドウ

野葡萄   ブドウ科ノブドウ属の蔓性落葉低木

学名:Ampelopsis glandulosa var.heterophylla

分布:日本・朝鮮半島・中国・ウスリー地方

 

青〜紫〜白〜 美しい果実にうっとり!

しかしこれはブドウタマバエなどの幼虫が寄生したためにできた「虫こぶ」です

→訂正

しかしこれはブドウタマバエなどの幼虫が寄生したためにできた「虫こぶ」かもしれません

 

追加

私の文献「朝日百科植物の世界4-18」にはこのような写真に添えて「写真には正常なものは一つも見られない。虫の付かない果実はこれらの数分の1の大きさで、ほとんど発見できない。」と記載されていました。

しかし、投稿後さらにネット検索してみると、本当にこの中にブドウタマバエが寄生しているのかどうか、怪しくなりました。植物園の果実には触れられませんから、自分で育てて確認したくなりますが、もう時間がなさそうです。

 

3)マイヅルソウ

今年の5月16日花を載せたマイヅルソウ、赤い実が実っているでしょうか。

 

予想していたほどにはありません。遅すぎたようですね。

 

でもこれだけでも見られて良かった!

 

4)ブドウザンショウ

ぶどう山椒 ミカン科の落葉低木

学名:Zanthoxylum piperitum cultivar

分布:北海道〜九州・朝鮮半島南部

丁度赤く熟した実が美しい頃でした。

 

ブドウザンショウは和歌山県の特産で、その大部分は発祥地である有田川町で栽培され、他の品種より大粒で爽やかな柑橘の香りが特徴だそうです。

 

5)サイカ

皁莢  マメ科ジャケツイバラ亜科サイカチ属の落葉高木

学名:Gleditsia japonica

分布:本州、四国、九州・朝鮮半島・中国

長さ20〜30cmの黒い捻れた豆果がぶら下がっています。

5〜6月に花が咲いているはずですが、いつも見逃してこの豆果を見て気付きます。

2021年11月にも載せましたが、今回は緑葉との組み合わせが新鮮でした。

 

6)ハマゴウ

浜栲 シソ科ハマゴウ属(←クマツヅラ科)の常緑小低木

学名:Vitex rotundifolia

分布:本州・四国・九州・琉球諸島、中国、朝鮮、東南アジア、ポリネシアなど

 

あらあら、これは? 何でしょう?

並んで下垂する白い玉は「スズメウリ」!

スズメウリは愛知の庭のあちこちに自生した雑草でした。

 

初めて見るこの実がハマゴウの果実です。

直径5mmほどの球形の白っぽい果実が密生しています。

熟すと淡黒色になり水に浮き海流に流されると。

 

花期は7〜10月。青紫の美しい花です。

 

7)コムラサキ

小紫 シソ科ムラサキシキブ属(←クマツヅラ科)の落葉低木

ムラサキシキブ(学名:Callicarpa japonica )の園芸品種

分布:日本各地

 

 この日は丁度見頃、紫の色の実が午後の光に輝いていました。          

ハマゴウも  ムラサキシキブも同じくシソ科とは意外でした。                                                                                                                                                       

 

8)ヒガンバナ

帰り道、緑一色のハンゲショウやシャガの葉が茂る日蔭の湿地にヒガンバナが数輪咲いていました。

池のほとりには群生するヒガンバナについては2022年に書きましたが、どう間違ってこんな所に迷い込んだものか、それでも開花するヒガンバナの逞しさに見とれました。

 

また一つ増えて83才になりました。

7月25日心臓に異常を認め、運転中止宣言。

9月18日ついに8年間乗ったマイカーとお別れ、車庫が寂しくなりました。

買い物は週2回息子に便乗、私の通院や夫のプール・植物園は息子が送り迎え。

それでも10月7日、遅ればせながらカブの種まき、何とか発芽しました!

「終の住まいで10年は住みたい」早くも6年経過。

アップルウオッチが警告してきます「歩行安定性:非常に低い」転ばぬように。