クリスマスローズ(つくばの庭)

クリスマスローズ

  キンポウゲ科クリスマスローズ属の多年草

  学名:Helleborus  orientalis

  原産地:地中海地方

 

一宮の庭ではクリスマスローズが主役でした。

早春のメインフラワーは花が終わっても常緑の下草として雑草を防止。

 

ダブルのクリスマスローズもすぐ大株になり、自生する子株も加わって株数が数えられなくなっていました。

 

しかしつくばではー8℃にも達する寒波やつくば下ろしの寒風に翻弄され、一宮から移植した株も縮小しました。

これは一宮で咲いていた「スノウホワイト」。

 

つくばの東の花壇へ移植、寒風に耐えて小株になりましたが、今年も咲いてくれました。

 

これでほぼ満開です(3月14日)。

 

南の花壇のタイワンツバキの株下には一重の淡いピンクと白。

居間から一番よく見える場所です。

 

ピンクの侘助の株下にも一重の白花。

 

その奥に大切に植えたのは八重の「ピコティダブルホワイト」。

2008年まだダブルも少ない時、迷った挙句購入した我が家で一番高価な株でした。

 

一宮では地植えしたもののなかなか大きくならず、また鉢に戻したり苦労したものです。

それがこちらでこんなに育つとは!

 

昨年は原生地に咲くクリスマスローズを想って緑色を購入してみました。

 

ソヨゴの下にはふくよかでやさしい八重。

 

これは? 交配種でしょうか。一宮の庭でもいろんな交配種ができました。

私は花が終わっても切り取らず放っておくので、株元に種子が落ちて芽生えてくるのです。

 

新たに購入した株は温室育ち、それをすぐ地植えにしますから枯らしたものもありました。

レイズドベッドの花壇に植えたものが最も育ちが悪かったのは意外でした。

その中で意外にも残ったピコティ「眉引き」(2022年3月5日)。

 

今年はさらに大きくなりました(3月14日)。

これは組織培養によるメリクロン苗で昔と比べて驚くほど安くなりました。

 

東花壇の端(玄関の左)には黄色の一重。

 

玄関の右には八重の黄色。

 

その北側にピンクの八重。

寒風吹き荒ぶ道路沿いですが、健気に優しい花をたくさん見せてくれました。

左のマホニアコンヒューサの葉に覆われていたのが却ってよかったのかもしれません。

 

さらに条件が悪く冬は北風・夏は日照りの道端を守ってくれるのは一宮から来た一重の晩生種です。ヤブコウジやツルオドリコソウに絡まれながら咲き始めました。

今年は白花も加わったのが不思議です。

 

 

原種系クリスマスローズ

ヘレボルス・ニゲル   

 学名:Helleborus niger

 英名:Christmas rose

ニゲルは有茎種のクリスマスローズで、「ニゲル」は根が黒いことに由来します。

愛知ではあまり育ちが良くなかったニゲルですが、造園の時に数株植えられました。

初めはよく育ち、12月に花が咲きました(2020年1月)。

ところがこの後の寒波で萎れ、どれも縮んでしまいました。

 

フェチダス ゴールドブリオン

 木立生クリスマスローズ

2021年3月には南庭でこのように輝かしく咲きましたが、今年は元気がありません。

 

クリスマスローズ Dacaya

 小輪ですが深みのある紅色に惹かれます。

 

私の庭のクリスマスローズは冬の寒波や強風にも夏の暑さや乾燥にも耐えねばなりません。

81歳の腰椎術後の身では手入れも行き届きませんが、何とか古株を維持しています。

1花でも咲いた株を数えたら20株ありました。

しゃがみこんで花を見ることは殆どありませんから、繊細なセミダブルはもう不要です。

それでも時には衝動買いの新株も加えつつ、共に年を重ねていきたいと思っています。

 

3種の果実(つくば植物園)

つくば植物園プロムナードの左側の「温帯資源植物中央」にはいろんな実が落ちています。今回は最も目立つ3種をまとめてみました。

 

センダン

栴檀 センダン科センダン属の落葉高木
学名: Melia azedarach
分布:四国・九州 /  朝鮮南部・中国・台湾・ヒマラヤ。

初夏の郊外を運転中、高木に淡紫色の花がふんわり咲いているのを見て、センダンかなと思うことがありますが運転中は注視もできません。

この植物園にも高木がありますが花は毎年見逃しています。

10月頃 羽状複葉の葉の下にたくさんの黄緑色の実が下垂していました。

 

小枝が落ちていることがあって、センダンの果実が観察できました。

果実は長さ1.5cmの楕円球の核果(10月下旬)。

 

11月、次第に落葉して果実だけが残ります。

 

12月になれば葉は全て落ち、黄色の実が青空に広がっていました。

 

12月の落果には縱溝が見られました。

中は5室に分かれ、長さ1cmくらいの細長い種子が5個入っているそうです。

ここの植物園では果実を拾うことが禁じれているので、中を確認出来ないのが残念です。

果実をヒヨドリやカラスが食べて空き地や道端に生えることがありますが、サポニンを多く含み、人や犬には有害だそうです。

 

樹皮は暗褐色で縦に裂け目が入っています。

苔むした太い幹、樹令何十年でしょうか。

 

<番外> これは2013年1月13日愛知県三川公園で撮ったセンダンの実です。

 

チャンチンモドキ
 香椿擬 ウルシ科の落葉高木。雌雄異種。
 学名:Choerospondias axillaris
 分布:中国南部、タイ、ヒマラヤ、まれに九州南部・天草諸島
    絶滅危惧種
 和名は葉がセンダン科のチャンチンに似ているからと。

 別名:カナメノキ

 

1月下旬。夥しい落果に驚きました。

 

これが「チャンチンモドキ」の果実でした。

 

長さ約2.5cmの偏球形の核果(石果)。

ウルシ科は大多数が1室性の子房ですが、チャンチンモドキには5室あるそうです。

外果皮は黄色、ほんのり赤くなるものもありました。

果実は食べられるが、もちもちして食べにくくあまり美味しくないとか。

 

チャンチンモドキの幹。

 

まだ枝に残っている果実もありました。

 

花はまだ見たことがありません。

チャンチンの花は白色、チャンチンモドキの花は赤褐色だそうです。

高木なのに雌花8mm・雄花5 mmだそうですから落花しか見られないかもしれません。

 

10月中旬。葉も果実もまだ緑色でした。

葉は奇数羽状複葉。

 

11月下旬 黄葉。

 

11月下旬の黄葉。

チャンチンを知らないものにはハゼノキやウルシの葉に似ていると思えました。

大木ながらウルシ科に納得です。

 

12月初旬、落葉後。外果皮も次第に黄色になります。

 

 

ハンカチノキの花については すでに2019年の記事に書きました。

ハンカチノキ 2019(つくば植物園) - 夕菅の日記

今日はその果実を追加します。


ハンカチノキの果実

 ヌマミズキ科ハンカチノキ属のの落葉高木
 学名:Davidia involucrata 
満開の花 2019.5.2.

 

5月3日 やっと見つけた雌しべ ( ↓ 左の緑色の部分)。

 

果実が育ち始めました。

 

6月2日。艶やかな楕円球形の若い果実が出来ていました。

 

7月28日 さらに大きくなった果実。

 

高い枝に残った果実(10月下旬)。

 

11月下旬。葉が落ちて緑紫色の果実だけが下垂。

後の葉と小さい果実はチンチャンモドキ。

 

1月下旬 美しい果実が落ちていました。

果実は長さ3.5cmの核果(石果)。

薄い果肉の下に硬い核があり、その中に3〜5個の薄い種子が入っているそうです。


これからはこれら3種の果実に関しては落果でも鑑別できそうです。
今年はセンダンとチャンチンモドキの花が見られるよう、上を向いて歩いてみます。


 

 

コウヤボウキ

コウヤボウキ

 高野箒 キク科コウヤボウキ属の落葉小低木

 学名:Pertya scandens
 分布:関東地方以西・四国・九州
つくば植物園のコウヤボウキについては2019年12月30日の記事に入れましたが、植物園では近寄れないのが物足りなく、2021年の春1株購入して庭に植えました。
翌2022年春、拡った枝に披針型の葉が3〜4枚づつ束になって付きました。
これは「2年枝」といわれ花が付かず、秋には落葉します。
左上部に伸びる2本の新しい枝には1枚づつ互性する葉が見えます。 


新しい枝は秋までに1mくらい伸び、卵形の葉が互生します。

その先端部に白っぽい頭花を付けました(2022.11.10.)。

 

右の大きな葉はツワブキ、下の細かい葉はオウギカズラ。

 

頭花は直径2cmくらい、筒状花の集合です。

白い花冠裂片の先端は軽くカールしてかわいい。

 

満開:柱頭も開いています。

 

頭花の側面、総苞は円筒形。

赤っぽく見えるのは集約雄蕊(この中に雌蕊が入っています)の葯筒と冠毛。

 

文献的には頭花は10数個の小花の集まりのようです。

2019年にブログに載せた時から、朝日百科植物の世界1-196に「頭花は13個の白い筒状花からなり」と書かれていたことが気になっていました

さて、私の庭のコウヤボウキの小花は何個あるでしょう?

自分の庭に咲く花とはいえ、花が咲いている間に採って分解するのは気の毒かと迷っている間に、花は白髪のおばあさんのようになってしまいました。

 

寒波到来、寒い庭に出るのをためらっているうちに、コウヤボウキの果実も強風に煽られ飛び散っていました(2月14日)。

荒れた庭隅にはコウヤボウキの細い枝、冠毛の残った果実、枯れ花のような総苞、枯葉など。右上の緑色の葉は寒さにも強いキチジョウソウです。

 

もう ラストチャンスです。

冠毛に覆われた頭花を3個採取して分解しました。

 

ピンセットで冠毛が付いた痩果を一つづつ摘み出します。

初めの頭花からは痩果が20個出てきました。

追加:冠毛は長さ1cmくらいありますから花のように開くと直径2cm。

   それに比べて痩果は短く約5mm.

 

2花目も20個、3花目は19個。

ネット上の多くの文献では小花は10数個と記載されていて、20個は意外でした。

しかしそれらには実際に頭花を分解して数えた数字かどうかは明記されていません。

また私の庭に植えた1株がむしろ例外かもしれません。

 

冠毛・痩果・総苞。

 

今年のつくば植物園のコウヤボウキは冠毛に覆われていました(2023.2.1. iPhone)。

 

つくば植物園の2019.2.2.の画像では総苞が花のように開き、既に半分くらいの痩果は飛び立っていました。


コウヤボウキの命名は「高野山の箒」からといわれています。

真言宗の総本山、高野山には「弘法大師が参詣人を食う大蛇を竹箒に封じ込めた」という伝説があり、竹箒の使用が禁じられていたそうです。そこでコウヤボウキが用いられたというのですが、こんな華奢なコウヤボウキで竹箒の役目が果たせるでしょうか?

検索してみると箒もいろいろでした。

正倉院にある「玉箒(タマバハキ)」は正月行事として皇后が宮中の蚕室の掃除に用いた玉飾りが付いた箒だそうです。

玉箒(たまばはき)は万葉集にも登場しています。

   初春の 初子(はつね)の今日の 玉箒(たまばはき)
   手に取るからに  揺らく玉の緒     大伴家持
                      

 

寒中の植物園(ナギイカダ・カンキチク・カカオノキ)

今年は穏やかだった小寒(1月7日〜1月19日)の間に2度植物園へ行きました。

中央広場へ向かうプロムナードのユリノキの日蔭にナギイカダがあります。

ここを通る時はいつも花が咲いてないかなと覗いてみます。

 

ナギイカ

梛筏 キジカクシ科ナギイカダ属の常緑小低木

 

学名:Ruscus aculeatus
原産:地中海沿岸、 明治初期に渡来。

 

こんな寒い時には花はないだろうと思いながら見下ろすと?
.........花が咲いていました! 蕾もたくさんあります!

 

花は淡黄色の外花被片と内花被片が3枚づつ、赤い雌しべ1本。

葉の上に花を付けているように見えますが、これは枝が扁平になった仮葉枝(かようし)と呼ばれる器官で、長さ2cmくらい、固い皮のような厚みがあり、先端は鋭いとげ状です。

朝日百科植物の世界では「偽葉」、牧野植物大図鑑では「葉状枝」と記載されています。

「ナギイカダ」は仮葉枝が針葉樹のナギ、花がハナイカダに似ていることからの命名

 

こちらは2021年4月16日にデジカメで撮った花です。

ナギイカダは一般に雌雄異株とされ、ネット検索すると赤い実が出てきますがここでは見たことがありません。

ここには雄株が植えられていないのかと思っていましたが、赤い実はついてもその中に種子がないとの報告もあります。


昨年5月、若い茎が伸びているのを撮りました。

 

拡大すると偽葉の基部に鱗片葉と思われる淡緑色の小片が見えました。

これが本来の葉が退化したものかと思われます。その葉腋から仮葉枝が出ています。

最近「ルスクス・ヒポフィルム」が切り花や鉢植えで販売されていて、属名ルスクスで探索するとルスクス・ヒポフィルムばかり出てきます。
ルスクス・ヒポフィルムは葉に棘がなく、仮葉枝の両面に花を付け、雌雄同株だそうです。
花はナギイカダより華奢で花茎が長いように思われますが、一度並べて写真が撮りたいものです。
 
中央広場の名物、早咲きの梅はもう開花していました。

 
しかし広場は閑散として人影がほとんど見えません。
気候の良い時はここで二人でサンドイッチを食べてからそれぞれ好きなところを周ります。

 

こいうい時は温室へ行ってみましょう。私は暑がりでふだんは温室が苦手です。

デジカメも結露して温室は苦手、しかしiPhoneはすぐ撮れるのです。

温室は年中よく管理され花が絶えませんが、今回はナギイカダに因んだ植物を載せます。

 

カンキチク

寒忌竹  タデ科の低木

学名:Homalocladium platycladum

原産:ソロモン諸島

 

ジャングルのような茂みから細い葉(?)の束が交錯〜下垂していました。

葉(?)には小さな蕾がついているように見えます。

 

実はこれは昨年5月に見つけて名前がわからず宿題になっていた植物です。

この日は偶々近くで作業する職員の方がいらしたのでお尋ねしたところ、名札はぐるっと回った裏側の下の方にありました。「カンキチク」と読めました。

 

これからは昨年5月の画像です。蕾ではなく花が見られました。

 

節々に左右交互に小さな花が咲いています。

 

花弁はなく、淡黄色の萼片が5枚。

葉のように見えるのは茎。

葉は扁平で節のある茎に短期間着いた後脱落し、その後に花を付けるのだそうです。

 

三稜形で紅紫色の実を付けるようですが、まだ見ていません。

今年は葉と実も見てみたいものです。

 

カカオノキの花も咲いていました。

カカオノキ

     アオイ科(←アオギリ科)の小低木

学名:Theobroma cacao

原産:中南米熱帯 日本には大正時代に渡来

 

カカオノキでは幹や枝に直接 たくさんの花が房状に咲いていてこれまた驚きです。

これを「幹生花」というそうです。

葉は長さ20〜30cmの長楕円形で互性。右の方に若い実が1個ぶら下がっています。

 

古い幹からも直接花茎が伸び出して花が咲きます。

この花の構造はむつかしいのですが植物園の花は採取できないので文献を見ながら絵合わせしてみます。

外側のクリーム色の5片が萼、次いで反転している黄色い花弁5枚、短い雄しべ5本、長くて赤い仮雄しべ5本、中央に短い雌しべ1本があります。

 

この花が寿命が短く、受粉できるのは2日間のうちのこれまたわずかな時間帯のみ、同花受粉もできない。花粉を運べるのは ヌカカ か タマバエ くらいと。

熟練者の人工授粉に頼るしかなさそうです。

 

珍しく若い果実が3個も下垂していました。人工授粉の成果です!


果実は紡錘形で、長さ15-30cm。
表面には数個の溝と小さな瘤状突起があり、熟すと濃黄赤色になって工芸作品のようです。
(2019.10.310.) 

 
中に20から60個ほどの種子(カカオ豆 cacao beans)があり、これがチョコレートやココアの原料になります。


検索中、たまたま「つくば植物園」で作成されたすばらしい動画をみつけました。
花→果実→カカオ豆→カカオマス→チョコレートの困難な工程が圧縮されています。
お時間があるときゆっくりご覧ください(30分弱)。
 

「チョコレートは何からできている?」 

www.youtube.com

【かはくのいろは 第4回】

 
 

シモバシラの霜柱2022年12月

シモバシラの霜柱(氷花)のことは毎年書きましたから今年は触れないつもりでした。

ところがまた感動の場面が出現、記録せずにはいられなくなりました。

 

この冬は暖かくベゴニアが12月中旬まで咲き、ビオラの植え込みや枯れ葉処理も遅れました(まだ咲いている花を抜けない性分です)。

12月19日、突如寒波襲来、つくばの最低気温−5.1℃。

南庭のいつものシモバシラに霜柱は出たのですが枯葉に隠れて見栄えしません。

20日は−4.8℃。

8時から朝の庭を一周、北の通路へ入ると突如「白い妖精の群れ」!

ここは2019年に植えた1株を進呈するために2021年春に掘ったところです。その根が残っていて周囲に10本以上の茎が立ち上がり、それぞれに霜柱が出来たという訳です。

ここを通るのは私だけ。今年はまだシモバシラもカットしてなくて花殻まで残っています。

 

思いがけない贈り物!   地面にはツリバナなどの落ち葉が堆積し、山路で霜柱を見つけたかのような感激がありました。

 

ここの霜柱は24日(−4.6℃)にも出現しました。

カンアオイの明るい緑(右下)・アジュガの紫がかった深緑(左下)、ツルオドリコソウの斑入りの葉(上部)は引き立て役。中央の小木はツリバナ。

 

左はシロホトトギスの枯葉・枯れ花。

 

大きく裂けた皮層。

 

こんな頼りなげな茎からも大きく浸み出して凍るとは! 

 

建物の蔭で北側、霜柱はなかなか解けずに11時頃まで楽しめました(2022.12.20.11.05.)。

日照といえば朝日が短時間それも板塀の隙間から当たるだけですが、シモバシラの生育にはこれで十分なようです。

 

一方、2021年春 南庭の隅に植えた小さな苗もよく育ち、伸び放題で花殻もそのまま。

その茎にも高くまで霜柱が立ち上がっていました。

 

萼片が残った枯れ花。

 

12月24日の南庭の大株。降り積もったまわりの枯葉を除いておきました。

しかし多数の茎が密生し過ぎて迫力がありません。

 

最近雨が降っていないので南庭は特に水不足かもしれません。

(12月つくばの降水量 合計41.0mm)

 

年が明けても筑波おろしはおとなしく、穏やかな天候が続いています。

ということは霜柱は少ないということですが、遅ればせの枯葉処理や寒の施肥ができます。

巷にはまた第8波が拡大中、ここではチャーリーがデッキで日向ぼっこ、平和な日々です。

 

「霜柱」過去の記事

2019-02-06  シモバシラの霜柱(つくば植物園)

https://yuusuget-tsukuba.hatenadiary.com/archive/2019/02/06

 

2020-01-19  シモバシラの霜柱 2020-1

https://yuusuget-tsukuba.hatenadiary.com/entry/2020/01/19/000359

 

2020-12-23  シモバシラの霜柱 2020-2 

https://yuusuget-tsukuba.hatenadiary.com/entry/2020/12/23/221902

 

2021-12-30  シモバシラの霜柱など 2021 

https://yuusuget-tsukuba.hatenadiary.com/entry/2021/12/30/233814

 

追加資料:

天声人語

2017年1月25日(水)

 いてつく朝、踏むとサクサク音を立てる霜柱ならもちろん知っていたが、シモバシラという名の植物があることを最近知った。真冬になると茎のまわりに氷が花のように咲く。つい先日の氷点下の朝、東京都町田市の薬師池公園を訪れ、実物を初めて見た▼枯れた茎を純白の氷の膜がぐるりと取り巻く。天を指す円錐(えんすい)や三角錐が多い。ふわりとした綿あめ型もあれば、細くとがった棒状もある。たわむれる氷の妖精たちのようだ。当欄に写真を載せられないのが惜しまれる▼「きめ細かな氷で、光沢は絹のよう。東京の高尾山で見て研究対象に加えようと決心しました」。そう話すのは帯広畜産大学の武田一夫教授(65)。凍結現象が専門で、舗装道路をも変形させる霜柱を分析し、三十数回訪ねたモンゴルでは永久凍土を研究した▼教授によると日本固有のシソ科植物で関東以西に自生する。氷の花の正体は、茎の表面から放射状に出る薄い氷の結晶。吸水や凍結の仕組みを物理学の手法で調べ、寒さに強い農作物にいかしたいと話す▼大寒を過ぎたが、各地で寒波が猛威をふるい続ける。山陰地方では多くの車が立ち往生を強いられた。冬に氷の観察を満喫できるありがたさが身にしみる▼〈霜柱顔ふるるまで見て佳(よ)しや〉橋本多佳子。地表の霜柱も、触れるほど顔を近づけると、その繊細な美がわかる。シモバシラもしかり。かがんで顔を寄せ、小さな宝石にしばし見入った。朝の日差しを浴びると、まもなく音もなく溶けて消えた。

 

家庭菜園と堆肥

2021年3月、「家庭菜園3年目」、2022年2月「厳冬の記録2022でこの地での家庭菜園の厳しさを報告し、これでもう家庭菜園は止めようかと思いました。

それでも春が来ると家庭菜園の採れたての新鮮なキュウリやトマトの味が思い出されます。

今年は最低限と思ってキュウリ2株、ミニトマト3株、ナス3株とジャガイモ「キタアカリ」

だけ植えました。

 

南1列はオウゴンオニユリの苗場。後ろに赤いミニトマト

 

今年は自家製堆肥の未熟のものも全部元肥として畝に入れました。

しかしこれがモグラを呼ぶことになったようです。

せっかく育ったキュウリが数本収穫しただけで枯れていきました。

しかしミニトマトやアスパラはよく育ち、ナスは11月10日頃まで豊作でした。

 

昨冬の寒風被害に懲りて、今年の冬野菜はカブだけにしました。

昨冬カブだけが何とか残ったからです。

11月7日、前列は極早生種の小カブ、後列は中カブ、ともに発芽率が良すぎました。

 

北西の隅に堆肥ボックスがありますが、夏野菜の残骸や落ち葉、剪定枝などが多すぎて入りきらなくなりました。

 

まずは堆肥ボックスから出来た堆肥を取り出さねばなりません。

園芸シートを広げて上層部を掻き出します。

下半分はきれいに熟成して上等の堆肥ができていました。

 

左のゴミが半年後に右のような堆肥に変身、マジックボックスのようです。

 

これを取り出して袋に入れて保管し、苗を植えるときや寒の肥料として用います。

台所の生ごみは電動の生ごみ処理機で堆肥化して落ち葉に加えます。

今年は小糠もボカシも加えていませんが、良い堆肥ができました。

でも堆肥の袋詰め作業は小座椅子(右下)に座る身にはきつい。

 

冬休みになったふたりの孫に頼みました。

さすが若い力はしなやか、たちまち仕上げてくれました。

 

空になったボックスに左の枯葉群を入れ、その上に出来上がった堆肥を少し撒く。

それを層状に繰り返すと堆肥化が早くなります。

 

こうして循環させれば肥料もほとんど買わずに有機栽培ができそうです。

しかし農業県茨城では見て美しく食べておいしい野菜がどっさり店頭に並んでいます。

それなのに何故家庭菜園を続けたいのでしょう?

完全無農薬有機肥料で作った野菜はもっと美味しいからです。

今日のカブ。右5つは小カブ、左2つは過密で抜いた中カブ。

 

月2回更新を自らに課したブログ、ぎりぎりセーフで間も無く新年です。

皆様にもどうぞ良いお年となりますように。

庭木たちの紅葉と剪定

この庭を造ってから早くも4年の歳月が流れました。

この庭の紅葉は右のナツツバキ(ツバキ科)から始まります。愛知県から移植した木です。

左はプランターに植えられたイヌシデ(カバノキ科クマシデ属)。

南の塀際には隣家に落ち葉が降らないよう、常緑樹が並べてあります。

 

ナツツバキの下は落ち葉でいっぱい!

ここは初めスギゴケが一面に植えられ、2年間は水遣りに励み、緑を保ちました。

その後猛暑やモグラの被害により維持困難、最近はシュンランやシランを試植しています。

 

ナツツバキは樹皮が斑状に剥がれるのが特徴。

そのあと抽象画のような模様になるのが楽しい樹です。

 

11月下旬、侘助(ツバキ科)が咲き始めました。

 

侘助は紅白共に今年は過去最多の花数です。

これから3月まで毎日花が見られることでしょう。

つくばいにも沢山の落花が浮かんでいました。

 

おやっ? この日はつくばいは花であふれているのに、周りには落花がありません。

この庭の芝生の上とつくばいの周りの落ち葉・落ち花拾いは夫の分担。

これはアート作品でしょうか?

山茶花は花弁がばらばらに落ちますが、椿は花のままポトリ、拾うのが楽です。

 

ピンク色の侘助もこれまた負けじと花があふれんばかり。

ここの落花・落葉は宿根草の上に落ちるので拾うのは私の担当です。

(雑草だと思って苗を抜かれてしまってから。)

右の常緑ヤマボウシも高さ3m以上になりました。

小さい高枝切りで私が届くところは切っていますが、高い所は未剪定。

 

ピンク色の侘助の右はタイワンツバキ(ツバキ科)。

ナツツバキによく似た白い花です。

 

その右は シャクナゲモドキ(マンサク科)。

蕾がたくさんついていて来春が楽しみです。葉は一部真っ赤に紅葉。

 

常緑ヤマボウシ(ミズキ科)は半常緑で、半分くらいの葉は紅葉して落下します。

 

この落ち葉を除かないと定番のビオラの苗が植えられません。

2年前この落ち葉を一番奥のシャクナゲモドキの根元に積み上げておいたら、良い堆肥ができてシャクナゲモドキが一気に大きくなってしまいました。

 

西側に植えたヒメシャラ(ツバキ科)も今年は成長著しく、紅葉しました。

 

ナナカマドバラ科

小さな苗木が育って今年は白い花が咲き、赤い実も実りました。

 

昭和侘助(ツバキ科)

北側通路は道路に面していますから朝日は当りよく育ちます。


前庭の侘助より花が大きく、淡いピンクの優しい花です。

 

左の黄葉はクロモジ。中央はソヨゴ。

右はホソバヒイラギナンテン(マホニア コンヒューサ)。


クロモジクスノキ科)の葉は急に黄色になってあっさり落葉しました。

 

ソヨゴ(モチノキ科)は常緑の庭園木として無難な樹です。

しかし常緑とはいえやはり奥の方の古い葉は黄色くなってどんどん落ちます。

 

この庭はまだプロの庭師さんの剪定を頼んだことがありません。

昨年はナツツバキなどを息子が大きな脚立に乗って伐ってくれました。

今年は素人では無理かと思いましたが「出来る」と言います。

しかしプロの庭師さんほどばっさり伐らないので安心して見ていられました。

助手は夫、息子の庭から運んできたガーデンシュレッダーで細断して袋に入れます。

私は花や蕾がついたツバキやタイワンツバキの枝集め(生花用)と監督。

チャーリーはデッキで見守っていました。