オオチョウジガマズミ


オオチョウジガマズミ

            大丁子莢蒾 

  学名 Viburnum carlesii . var. carlesii

  レンプクソウ科ガマズミ属(←スイカズラ科)の落葉低木

       自生地:長崎県対馬済州島朝鮮半島南部

  絶滅危惧ⅠB類 (EN) 

 

これはかって「夕菅の庭」で撮った写真です。

https://yuusugenoniwa.blog.so-net.ne.jp/2016-04-30

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転居の際 やはり置き去りにし難く、根回しした3本と一緒に載せていただきました。

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 3月17日、落葉後に花芽も出来たのですが凍土に耐えられず固まってしまったようです。

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つくば植物園のオオチョウジガマズミはもう開花しているでしょうか?

 4月2日 探しに行きましたが表示されたところに見当たらず。

4月5日 再度訪園、通りがかった絶滅危惧植物区でひょっこり遭遇!

感激の対面でした!

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まだ蕾です。葉も広がりきっていません。

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赤い蕾が膨らんでいます。また見に来ましょう。

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4月9日。明日くらい開花しそうな蕾。

でも明日から母の3回忌で帰郷予定です。

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4月14日(日)やはり開花していました。ちょうど見頃です。

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 蕾の濃いピンクと花の淡いピンクが入り混じって美しい。

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満開です。うちの花は開花するともっと白かったのですが、ここの花は花筒にも花冠にもピンクが残っています。

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高さ2mくらい、周りの木が茂って日当たりがよくないのか枝は割に細く、花も葉もまばらです。

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つくば植物園の植物図鑑で検索すると2006年の写真ではもう少し花数が多かったようです。寒くて半日陰のこの場所では生き続けるのが精一杯なのかもしれません。

 

さて転居した我が家のオオチョウジガマズミはどうなったでしょう。

 3月17日。 

化石のように固まってしまった蕾と葉。緑が蘇るのでしょうか?

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毎日見に行くうちに少〜しづつふっくらするような気配を感じました。

4月7日。ついに毛皮の外套のような苞が開いて蕾が覗きました。 

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4月17日。次々と蕾が飛び出してきます。遅れてでも開花しそうです。

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このあともう一つ、とても嬉しいことがありました。

4月16日、家の近くを走行中、道路際に白い花の群落が見えました。

オオチョウジガマズミ? まさか!

そのまま家まで帰ったものの、やはり気になってカメラを持って逆戻り。

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やはり オオチョウジガマズミでした。

高さ3mくらい、自由奔放に枝を張り、数え切れないくらいの花を咲かせています。

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少数ながらまだ蕾もありました。

細かい毛が密集した卵形・深緑色の葉と赤い蕾は1枚目の写真と同じに見えます。

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 これくらいの咲き加減が最も美しい。

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満開の花はつくば植物園と同じく淡いピンク。

大きな花序は直径10cmくらいあり、半球状に盛り上がっています。

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満開の花にはモンシロチョウやクマバチが飛び交っていました。

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辺り一面の芳香。

笹の茂った荒地には勿体ない花です。

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思いがけない出会いが嬉しく、翌日も見に行きました。

車の窓を開けて走ると車内にも香りが流入、幸せなひと時でした。

 

追記 

5月2日(最終の蕾の写真から2週後)、葉より先に精一杯の花が開きました。

全部で5花。とにかく めでたし・めでたし!

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ミツガシワ

 


ミツガシワ

 三槲 

ミツガシワ科ミツガシワ属の多年草(一属一種)

学名:Menyanthes trifoliata

ミツガシワは西シベリアでは第三紀斬新世(3800万〜2400万年前)から存在し、氷河期を越えて北緯35〜75度範囲に分布、日本では鮮新世(510万〜170万年前)末期には東北地方から近畿地方まで広く分布していたことが化石の種子の鑑定によって確かめられているそうです(朝日百科植物の世界2-312)。 

つくば植物園では広い池で大切に育てられています。

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一般には4〜8月に咲くようですが、3月24日 もう花が咲き始めていました。

水中に這っている太い地下茎から花茎が立ち上がっています。

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花茎の高さは20〜30cmくらい。

花は直径1〜1.5cmくらいで白色。蕾の先端のピンクが初々しい。

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4月2日 すでに葉も花も密生。

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4月9日。開花が進みます。

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葉は3枚の小葉からなる複葉で無毛。

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 「ミツガシワ」は3枚の小葉が家紋「三つ柏」に似ているとして名付けられたようです。

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総状花序に20〜30個の花をつけ、下から順に開花します。

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花冠は深く5〜6裂し、内側に縮れた白毛が密生。 

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雄しべ5〜6本、雌しべ1本。 

花柱が長く柱頭が突出する長柱花(↓)と、花柱が短く雄しべの葯の方が柱頭より長く突き出る短柱花があります。

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ここでは6裂した花冠が多い。

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4月14日。木製の遊歩道が優しい。

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この遊歩道は花を観察しやすく楽しい小径です。

 長柱花と短柱花は株によるらしいのですが、今までの写真は皆、長柱花でした。

種子が成熟するのは長柱花のみのようです。

これからもこの遊歩道を歩きながら観察したいと思います。

新しい庭

やはりつくばの冬は厳しいことがわかり、植栽は春を待つことにしました。

立春過ぎに初めて植えたのは前庭の東側。

大きな木を2本植えた跡には盛り上がった土が露出していました。

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そこがたちまち和の空間になりました(2月8日)。

株元が杉苔で覆われ、山採りのアシビなどを追加。

また難問だったつくばいの水栓柱が生の青竹で造られました。

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お願いしたのはFukui Garden さん。

つくばいの苔は乗せてあるだけです。

完成直後、すぐにヒヨドリがやって来ました。

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 ふつうは1羽が見張りをして交互に入るのですが、2羽一緒に降りてきました。

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早速 競うように水浴び!

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久しぶりに 一宮と同じ光景が蘇りました。

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 11月の「つく市」で見たこのプランターが福井さんとのご縁の始まりでした。

すぐ福寿草スノードロップヒナソウを植えました。

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下の写真は昨日(3月31日)撮ったばかりです。

上の写真と少し変わっていますが、わかりますか?

1)隣家の物置の屋根がなくなった。

2)つくばいの右のフウチソウの枯葉をカット。

3)フウチソウの後ろに細葉のオモトを植えた。

4)つくばいの上の苔をはずした。

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今だに後ろの白のワビスケの花がポツリポツリと咲いています。

落ちていた花がきれいだっだので水に浮かべました。

右下のフウチソウも緑色の若葉が伸びつつあります。

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冬の寒さでスギゴケが枯れないかと心配していましたが、大丈夫そうです。

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土が露出したまま冬を越した花壇にも少しづつ植え込みを始めました。

この3本のクリスマスローズは引越し後に前の庭から掘って送ってもらったものです。

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 来た時は大きな葉が何枚もついていたのですが冬の間に全部枯れました。

それでも新芽が立ち上がってきて5株とも花が咲いたのです。

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 プロペラの下にあった大株。

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同時に送ってもらったシキンカラマツも無事芽を出しました。

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ユウスゲはお友達が畑で育てていらっしゃる株を送っていただきました。

うちのはここ数年キスゲフクレアブラムシがたくさん付いていたので止めたのです。

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 庭の宿根草は春になって芽を出した頃送ってもらう段取りでした。

しかし急に話が進んで一宮の家を2月末に明け渡すことになり、残りの植物たちの引越しはできなくなりました。

またこちらでぼちぼち植えていきましょう。石拾いや草取りも要りそうです。

 

 

早春のつくば植物園「みごろの植物」

つくば植物園では入り口に「みごろの植物」の案内が置いてあります。

敷地面積約14万㎡、全部回ることはとてもできませんからありがたいガイドです。

真っ先に見える 早春のシンボルは中央広場の紅梅。 2019.2.21.

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 名札は「ウメの園芸品種」2019  2.2.

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この日一番の期待はセツブンソウ。2019.2.21.

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落ち葉の間から顔を出しているのかと思ったら 日向の岩礫の中にぱらぱらと咲いていました。

セツブンソウは関東以西の石灰岩地域に多いそうです。

たぶん花が見えやすいように枯葉が除去されているのでしょう。

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 隣の落葉樹の下にはフクジュカイ(福寿海)。2019.2.21.

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 園の解説によれば「フクジュソウとミチノクフクジュソウとの雑種起源の園芸品種で種子ができません。栽培が容易で”福寿草”として栽培されているものの大部分はこの品種のようです。」と。

今まで旧庭で育てていた「福寿草」も福寿海だったのかもしれません。

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 その隣の枯れたような葉の間から白い花が1輪。20019.2.21.

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ユキワリイチゲ! 

私は今まで写真でしか見ていませんが、これ以上近寄れず接写できません。

 ユキワリイチゲは初夏に枯れ、秋に新葉が出て越冬するため葉が古びて見えます。

近畿以西に自生するようですから、つくばの寒さでは葉は紫褐色を帯び痛々しい。

ここでは和名と学名が明示されているので助かります。

学名:Anemone keiskeana  

学名はシーボルトのもとで学んだ幕末から明治の医師・植物学者伊藤圭介にちなんでいます。

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これは何でしょう? 2019.2.21.

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 「オオシマカンスゲ」カヤツリグサ科

伊豆大島で最初に見つかった大型のカンスゲだそうです。

弧を描く葉の緑が美しい。開花直前の花穂。

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満開の花穂。

我が家のグランドカバーに欲しくなりました。

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 1月26日、大きな枯葉の間から黄色い花弁がのぞいていました。

シナマンサク」との初対面です。

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2月21日、満開です。それでも枯葉はまだ残存。

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それどころか昨年の果実が口を開け、中に種子が見えています。

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 見上げれば青い空に黄色い花が美しい。

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 この植物園にはたくさんの温室があります。

ここは絶滅危惧植物温室。

「オオシロショウジョウバカマ」が見頃でした(2019.1.26.)

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琉球列島に分布する大型ショウジョウバカマ

ふくよかな白い花に見とれました。

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高い階段をこわごわ上ると熱帯雨林温室。

今日の花は「ヒスイカズラ」(マメ科)。

左の3本は蕾。右は開花したばかりです。2019.2.21.

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満開のヒスイカズラ

宝石の翡翠はもっと緑色かと思いますがこのヒスイカズラの青色は独特の美しさです。雄しべ雌しべは外からは見えませんね。

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花の中央に光るものを見つけました。

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翡翠色の花弁の中に瑠璃色の玉。

蜜のようです。

コウモリや鳥に花粉を運んでもらうためかともいわれていますが、植物園の「みごろの植物 3月1日」では「原産地のフィリピンで絶滅に瀕していることもあり、花粉を運ぶ動物が何であるかはよくわかっていない」そうです。 

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このまま散っていくのですね。

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雑用が続いてブログの更新が遅れました。

植物園は広すぎて私の足腰では歩ききれず、まだ見ていないところがたくさんあります。

でもセミナーやボランテイアの方によるガイドもあって楽しみは尽きません。














 

春の足音

初めてのつくばの冬も思いの外穏やかに終わろうとしています。

雪は少々降りましたが、雪かきを要した愛知のことを思えば物足りないくらい。

これが筑波おろしかと思う風も2回くらいだったでしょうか。

しかし外気温は確かに2〜3℃は低いようで日陰では日中も霜柱が解けません。

 

11月に北側の小径沿いにヤブコウジを植えてもらいました。

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ところが12月の寒波の後、緑は消え銅葉になってしまいました。

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雪の朝のヤブコウジ。緑色が戻るのでしょうか?

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 毎秋植えたビオラをこちらでも10株植えました。

ところがやはり建物の日陰になる2株は発育が悪い。

1か月雨が降らないからかとたっぷり散水しましたが効果なし。

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 2株目を植え直そうと移植ゴテを入れると固い塊がありました。

厚さ6〜7cm、まな板くらい。コンクリートの塊?

凍土でした! 撒いた水が日蔭で次々と凍ってしまったのでしょう。

これでは丈夫なビオラも萎れるはずです。

その下のコンクリート面には何か模様があります。

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滑らぬように近づくと?

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ここにも氷の花がありました。

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庭にも少しづつ宿根草を植えたかったのですがこれでは無理でした。

でも節分を過ぎるともうどことなく春の足音が聞こえてきます。

買い物のついでについ覗いた花屋さんに魅惑の花を見つけてしまいました。

スノードロップ

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そしてフクジュソウも。

これなら大丈夫と買い物かごに収まりました。

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昨日の発見。

庭木搬送の時一緒に載せてきてもらった古い植木鉢にセツブンソウが1輪咲きました!

この姉妹は旧庭のオオバボアイジュの下で咲いているとすでに便りが来ていたのです。

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これからまた庭が忙しくなりそうです。

 

 

シモバシラの霜柱(つくば植物園)

つくばでの楽しみの一つはつくば植物園にあるシモバシラの霜柱を見ることでした。

シモバシラの霜柱はかっての夕菅の庭の冬の名物、関東では見たことがない方が意外に多いのを不思議に思っていました。

愛知県の夕菅の庭では1月の朝−2℃以下になるとシモバシラの霜柱ができました。

シモバシラの霜柱 2017:はるなつあきふゆ夕菅の庭:So-netブログ

 

筑波実験植物園は国立科学博物館が植物の研究を推進するために昭和51年に設置された植物園で、敷地面積約14万㎡、およそ三千種類の植物がみられるそうです。

平成16年、植物園の通称が「つくば植物園」に決定されていましたので、このブログではその名で記載します。

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今年は思わぬ暖冬ですが寒中のつくばでは時々−3℃以下なります。

1月に植物園を訪れた時受付で聞いてみますと「12月にはできたのですが.......」と。

1月は雨が降らず、うちの庭は乾燥著しく植えたばかりの庭木が按じられ、真冬の水撒きを初体験しました。

これではシモバシラも吸い上げる水が無いのかもしれません。

2月1日の夜、雪の少ないつくばにこの冬初めての雪が少々降りました。

翌朝雪解けの水で霜柱ができていないかと9時の開館を待って植物園へ。

日陰にはまだ雪が残っています。

この植物園にはシモバシラが2箇所で育てられています。

 ここは池の近くで上には細い水路もある日向です。

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 こちらより暖かい愛知県の庭では寒さが厳しい頃にも繰り返しできたのですが.........。

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期待はずれ! 一見白い塊はありません。

それでも枯れた茎の根元を注視しますと?

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ありました!

 小さくて溶けそうな霜柱ですが、よく見るとあちこちにあります。

自分の庭のように近づいて接写ができなくて残念です。

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ここにもひとつ。

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 上段のシモバシラは日当りが良い場所にあるため霜柱は皆無でした。

この後、ボランティアで案内をなさっている方が12月に撮られた見事な霜柱の画像を見せていただきました。

今冬はもう無理かもしれません。

 

                                                       

タイワンツバキ

つくばの植木屋さんお勧めの「ゴードニア」は3m近い常緑樹でした。

調べてみると和名は「タイワンツバキ」、学名 Gordonia axillaris 。

台湾から中国大陸南部に分布するツバキ科の常緑小高木のようです。

下の方にまだ蕾が付いています。

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下方のマルバノキの紅葉に合わせて濃い緑の葉の一部が赤く染まりました。

 

白い花が次々開花、霜が降りる頃まで続きました。

花は一日で落ちてしまうようです。

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白い花はナツツバキに似ています。

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花弁は5枚。

多数の雄しべの黄色い葯の中央に雌しべの柱頭が飛び出しています。

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柱頭は分かれず一塊。

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 12月3日、まだセイヨウミツバチが訪れていました。

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つくばには筑波実験植物園があります。

幸い65才以上は入園無料、車なら10分ですから通うのを楽しみにしていました。

年末に行った時温室の近くで白い落花を発見。

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 よく見ればまさしく「タイワンツバキ」です!

うちの庭のより葉の緑濃く発育良好。

葉は互性で光沢があり長楕円形。

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しかし学名は 「Polyspora axillaris 」 。

 幸い、朝日百科「植物の世界」に次のように書いてありました。

「タイワンツバキ属は約40種が知られ、北アメリカに1種、ほかはすべて東アジアに分布する。この東アジアのものをタイワンツバキ属 Polyspora 、北アメリカのものをゴルドニア属Gordoniaとして区別することもある。」

「属名のゴルドニアは1730年ごろにイチョウをイギリス に導入したことで有名な種苗業者ゴードン(James  Gordon)を記念したものである。」                                                                     

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 果実は ツバキとはかなり異なるようです。 

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 種子が飛んだ後の蒴果が残っていました。

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生育良好、赤っぽい若い葉が勢いよく伸びています。

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タイワンツバキがつくばで育つかどうか、心配していたのですが植物園で見て安心しました。今度は大きくなり過ぎないかと按じられます。

移植した樹は「侘助」の紅白とナツツバキ、ここにタイワンツバキが加わって、大きな樹は4本ともツバキ科ということになりました。