赤い実(つくば植物園2020)

今週の冷たい雨は「冬」の予告編。

美しかった街路樹の紅葉も終わり、路傍には落ち葉が降り積もっています。

秋の植物園を楽しみながら撮った写真を急いで連ねることにしました。 

 

イイギリ  飯桐 ヤナギ科イイギリ属

植物園の案内「みごろの植物」で10月中旬から今週のベスト1になっているイイギリは必見です。

ところが、立札があるところへ行っても太い幹が見えるだけ。

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でも見上げると別世界!

緑のハート型の葉の間から小さなブドウの房ような赤い実が散見されます。

昔、このキリに似た大きな葉に飯を盛ったので飯桐(イイギリ)と呼ばれるようになったのだそうです。

雌雄異株だそうですから近くに雄株もあるのでしょうね。

花期になっても高くて花は見られないかもしれません。

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光が当たった実は輝くような紅!

首がだるくなるまで見惚れてしまいました。

落葉してからもしばらく実は残りますが、冬季、順に落下します。

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しかし、落下した実には輝きはありません。

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マユミ 檀 ニシキギ

赤い花のトンネルかと思ったらマユミの実でした。

愛知では虫に取り憑かれて何年も見られなかった景色です!

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 見上げると種子が見えるものもありました。

果皮が4つに割れて種子が一つ、のぞいています(種子は4個)。

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コマユミ 小檀 ニシキギ

コマユミの紅葉は早い。

池端のコマユミは11月中旬もうこんなに紅くなります。

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でも見渡してももう殆ど実が見当たりません。

花も実もまた来年見に来ましょう。

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ハクサンボク 白山木 レンプクソウ科ガマズミ属

ハクサンボクの実は初めて見ました。

花もガマズミに似ているそうですが、葉が常緑で光沢があります。

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艶やかな緑の葉に透き通るような紅が映えていました。

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追加:昨年撮った写真がみつかりました(2019.10.24.写)

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フユイチゴ 冬苺 バラ科キイチゴ

これも偶々見つけました。いかにも美味しそうですね。

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ヒメイチゴノキ 姫苺の木 ツツジ科イチゴノキ属

樹高3mくらいありそうです。

こんなに大きくてもヒメ?と思いますが、イチゴノキはもっと大きくて10mにもなるそうです。

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花と同時に前年の実が赤く熟して色を添えます。 

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釣鐘状の花の中を覗くと雌しべ1本と赤い葯?

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愛知でも庭にあり、冬季にかわいい花が咲くのが嬉しい木でした。

花の構造が知りたくて熱中したこともありました。

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花の構造を調べるために花冠を開いたところ。

雌しべ1本、雄しべ10本。赤いのは葯室。この中に花粉が入っています。

葯の先端にある白い突起に昆虫が触れると花粉がこぼれ落ちるという仕組みです。

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植物園では遠くからしか見えぬこともしばしば。もちろん採取は御法度。

このように細部を観察できないのが残念です。