冬咲きクレマチス

冬咲きクレマチス

キンポウゲ科センニンソウ属の常緑蔓性低木

学名:Clematis yunnanensis
別名:クレマチスユンナンエンシス
和名: ガビサンハンショウヅル 

分布:中国雲南地方

 

冬咲きクレマチスの苗を植えたのは2020年2月。

右奥の塀沿いに花が咲いている苗を2本植えました。

愛知ではなかなか育たなかったので、1本では心配だったからです。

 

しかしそんな心配は全く無用、木塀に蔓を伸ばし、翌年1月には蕾が膨らんできました。

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つくば下ろしや寒中のー8℃の寒さにも耐えました。

むしろ愛知とは比較にならないほど元気で1月下旬開花。

 

西はマホニアコンフューサを越えて斑入りアオキ、さらにヒメコブシに到達。

 

2年目、東に伸びた蔓は常緑エゴノキによじ登りました。

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西のマホニアコンフューサもアオキも殆ど覆われてしまいました。

今年は花が終わったら大整理が必要です。

 

花の経過を追っていきます。

1月中旬、もう白い壺型の蕾がたくさん並んでいます。

葉は3出複葉で対生。小葉は10cm未満。

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2月21日 開花が始まりました。

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蕾を覆うのは4枚の萼片、花弁はありません。花の大きさは3〜4cm。

 

中央の緑色が雌しべの先端、その周りを雄しべが囲んでいます。

 

萼片は厚く、フェルトのようです。

その下にぐるりと並んだ雄しべ、先端のクリーム色の葯から花粉が出ます。

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1花採って開いてみます。

雄しべを外すと黄緑色の雌しべの束が現れました。

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雄しべも柔らかい毛がありました。防寒のためでしょうか。

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しかし、この寒さの中、昆虫の訪問は確認していません。

早くもまずは萼片(下)が、次いで雄しべ(上)が落下します(2022.2.28.)。

 

萼片と雄しべが落ちたところ。右後ろの2花はまだ雄しべが残っています。

 

雌しべの先がほぐれて羽毛状になっていきます。

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ハンショウヅルなどに見られる羽毛状の雌しべは痩果が実り、宿存花柱というようです(原色牧野植物大図鑑)。

しかし冬咲クレマチスでは実が熟すことはなくこのまま落下していきます(20220320)。

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ところどころに白く輝く毛玉がありました。

 

雌しべが落下せず残存して毛玉になったようです。

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毛玉を一つ切って室内に置いたところ、一部が離れてふわふわ動いていました。

こんな楽しみ方もあったのですね。

 

冬咲クレマチスの花は居間から紅い椿(侘助)の奥に見えます。

花の少ない1〜3月はこの白とピンクが庭の主役でした。

 

地面は萼片と雄しべの散華(2022年3月10日)。

寒さであまり傷まないのでしばらく残しておきました。

 

長くなりましたが冬咲きクレマチス2年間の記録です。

愛知で育ちが悪かったのは、夏の暑さのためだったかと思われます。

3月になると花壇の主役はクリスマスローズにバトンタッチ。

はや桜満開の候ですが、今だにコロナ不安から抜けられませんね。