つくば植物園 5月の花木(イジュなど)

つくば植物園のパンフレット「温室のみごろ植物」で紹介されていた「イジュ」、昨春はどこにあるのかわからず見逃しました。

今年こそはと予め位置を検索。

そこは熱帯雨林温室、屋外の怖い階段を登ってやっと会うことができました。

2株の大木に白い花がたっぷり、優しい芳香に包まれた大空間でした。

 

イジュ(ヒメツバキ)

ツバキ科ヒメツバキ属の常緑高木

学名:Schima wallichii(植物分類表,wikipedia,朝日百科植物の世界)

   Schima noronhae (つくば植物園)

原産地:小笠原諸島奄美以南の琉球列島、東ヒマラヤから東南アジア。

和名:沖縄ではイジュ、小笠原ではヒメツバキ。 

 

葉は互性、両面無毛、披針形が多い。

花は直径4〜5cm、花弁は5〜6枚。おしべ多数・めしべ1本。

球形の蕾が面白い。

 

何とかわいい花だろうとしばしうっとり眺めました。

 

後で調べると、小笠原と沖縄では葉の鋸歯や厚みなどに差があり、同一種とするか、

固有亜種とするかなど問題があるようです。

また実が熟す頃見に行きましょう。

 

アメリシャクナゲ (カルミア・ラティフォリア)

  ツツジ科ハナガサシャクナゲ属の常緑低木

学名:Kalmia latifolia

原産:北アメリカ東部

花期:5〜6月

この花は 東京都がアメリカへ贈ったサクラの返礼として、昭和4年に日本に渡来。

属名の Kalmia はリンネの弟子で北米の植物の研究をしたカルム(P. Kalm)に因みます。

ここは駐車場の西側の植え込み、セイヨウシナノキなどの下です。

入園前にゆっくり鑑賞できます。

 

披針形で光沢があり、互生。

花は枝先の集散花序につきつぼみは金平糖のようでかわいい。

 

花の色は淡紅または白。直径約2cm、花弁5枚。

 

次々と開花。これはやや紅色が濃い株です。

 

ほぼ満開。こちらは白っぽい花。

 

最近はもっと紅色の濃い品種が多く販売されていますが、私はこの淡い色が好きです。

 

 10月 丸い蒴果になります(2021.10.18.)。

葉はグラヤノトキシンを含み有毒、とくにが中毒し易いそうです。

 

シャリンバイ

車輪梅、バラ科シャリンバイ属の常緑低木(高さ1〜4m)。
学名Rhaphiolepis indica var. umbellata
分布:日本(宮城・山形県以南)、朝鮮、台湾、中国、フィリピン、ボルネオ島
シャリンバイは庭園木としてよく植えられていますが、こんな大きな木は初めて見ました。

 

新芽が展開し終える頃、花が咲き出します。

花と若い葉と紅葉した古い葉が賑やかです。

 

シャリンバイの名のごとく、葉は車輪状に互生、花はウメに似ています。

楕円形の葉は革質で光沢があります。

花は5弁の両性花、うっすら淡紅色でした。

咲き始めの花は黄色の葯が目立ち、花粉が出終わる頃には花糸が紅くなります。

 

秋には黒紫色の実がたくさん実り、通路一面に落下していました(2020.12.1.)。

 

このシャリンバイが「大島紬」(鹿児島県奄美大島の伝統工芸品)の染料になることを初めて知りました。

シャリンバイの木から葉を取り除いて細かく切り、煮出した液を染料として絹糸を染めるのだそうです。

 

ヤマボウシ

山法師  ミズキ科ミズキ属の落葉高木
学名:Corhus kousa
分布:北海道を除く日本各地、朝鮮半島、中国、台湾。

この季節はヤマボウシも満開、大木は見応えがあります。

 

大木の花は見上げるばかりで写真も撮れないことが多いのですが、この木は低い枝が剪定されず、枝垂れて観察し易いように残されています。

 

ヤマボウシの花の構造を見るのはなかなか難しいのです。

葉脈の目立つ卵形の葉が対生に並んでいます。

4枚の白い花弁に見えるのは萼でもなく総苞片。

この日はiPhoneだけでしたから接写は諦めました。

 

参考のため愛知の庭で撮った画像を添えます(2014.5.19.)。

総苞片の中央に淡黄緑色の小花約30個が球状に配列。

 

それぞれの小花には萼片・花弁・雄しべが4個、雌しべ1本。

 


ピットスポルム ヘテロフィルム
姫海桐 トベラトベラ属の常緑低木

学名:Pittosporum heterophyllum 

分布:中国西部

 

温室の北側に良い香りが漂い、黄色い花が満開になっていました。

今まで見たことがない花、名札を探すと難しい学名!

でも確かにトベラに似た葉です。ヒメトベラなら覚えられそうです。

 

咲き始めは白っぽく、次第に黄色になるようです。

 

花の構造もシンプルで5弁花、雄しべ5本雌しべ1本。

 

右下の花は花弁が落ちて子房が大きくなっています。

果実は蒴果、秋には裂けて赤い種子が見えるそうです。

 

黄色の花の間に輝くような青色が光ります。

アオスジアゲハが4〜5頭、飛び交っていました。

辛うじて1枚撮れました。

トベラの葉は覚えがあるのですが、花は見たことがありません。

葉や花はもっと大きくて雌雄異株だそうです。いつか比較したいものです。

 

 

 

庭の山野草 2022

つくばの庭も4年目、今日は南側の半日陰の花達の記録です。

早春のフクジュソウ、セツブンソウに続く早春の庭はクリスマスローズが繋いでくれました。

昨冬の−8℃の寒波に耐えて今春も元気に開花した花達をいとおしく見つめます。

 

キクザキイチゲ キンポウゲ科イチリンソウ

ヒメユズリハの下、小さな石ころが見えるだけの空き地から芽が出て、葉が開き、青い花が平開する、それを通るたびに見る楽しみ、これはマイガーデンならではです。

 

ヒメリュウキンカ キンポウゲ科フィカリア属

こじんまりした1茎1花、これが本来のヒメリュウキンカです。

愛知で紛らわしかった大型ヒメリュウキンカはこの近くでは未だ見ていません。

ヒメリュウキンカにも園芸種がいろいろあります。

 

 サクラソウ (白兎)   サクラソウサクラソウ

白兎はとても丈夫な品種のようで、昨年よりまた大きくなりました。

 

つくば植物園のサクラソウ展で3年前に購入した純白の「初心」は発育不良?

 

サクラソウ(原種)

I さんにいただいた原種のサクラソウは寒さに強く、愛知より育ちが良いようです。

 

バイカイカリソウ メギ科イカリソウ

白色のバイカイカリソウ、こんもり大きくなりました。

しかし昨年植えたピンクのイカリソウは姿が見えません。

 

エビネ ラン科エビネ

植物園で見て庭にも欲しくなって昨年植えました。

遠くからでもわかる鮮やかな黄色です。

 

シラン ラン科シラン属

スギゴケはやはり日当たりの良いところには育ちません。

代わりにシュンランを植えたらすぐ近くに昨春植えたシランが咲いてしまいました。

 

シロバナシランですが唇弁はほんのりピンク。

    

 

タンチョウソウ ユキノシタ科タンチョウソウ属

今年は ViVi という元気なビオラに侵入されました。

いいえ、ビオラのせいではなくここにビオラを植えた人がいけないのです。

 

コバノタツナミ シソ科タツナミソウ属

I さんのお庭からいただいた苗がどんどん増えました。

 

花は紫色、薄紫色、白色と3色。

 

ハナニラ ネギ科ハナニラ

やはりブルーが一番丈夫、白色やピンクは消えました。

 

キバナオキナグサ キンポウゲ科オキナグサ

植物園で見た暗赤色の花が咲くと思っていましたが、クリーム色でした。

 

花はうつ向きのまま終わり、その後茎が直立し球状の痩果に長い白毛が密生します。

 

イブキジャコウソウ シソ科イブキジャコウソウ属

ツバキの下は気に入らなかったようで日陰側は枯れました。

しかし南側は残り、さらに飛石の隙間に「ひとりばえ」、これぞ望むところです。

 

ヒイラギソウ シソ科キランソウ

昨年通販で求めた小さなポット苗が1年でこんなに育ちました。

検索すると絶滅危惧種のようですが、ここは住み心地良さそうです。

命名はヒイラギの葉に似ているからと。

 

花はキランソウを大きくしたような形です。

 

オウギカズラ シソ科キランソウ

昨春ヒイラギソウと同時に求めた2株がたちまちグランドカバープランツになりました。

黒い葉はおまけでいただいて未開のゲラニウム。  

 

長い走出枝を出して地を這うように広がり、また撤去しなければならないかと思いつつ調べたらこれも県によっては絶滅が危ぶまれている山野草でした。

花は同じくキランソウに似て淡い紫色。


ブログに書きたいことがたくさんあります。

しかし毎日日曜日とは言え、やはり年のせいでしょうか、家事も捗らず、犬もかわいく、座るとすぐ眠くなります。

春は常緑樹の落葉拾い、雑草の草取り、夏野菜植えと忙しい上、植物園の誘惑も断ち難い。

写真は撮ってもその整理が捗らず、いつもブログの更新が遅れます。

 

 

 

 

ブナ・アカヤシオ・オオカメノキ

今年はやや遅れてきた つくば植物園の春も はや足早に去ろうとしています。

まずはブナの木の若芽が見たくて園内で一番高い落葉広葉樹林へ行ってみました。

 

ブ ナ 
橅          ブナ科ブナ属の落葉高木
学名:Fagus crenata
分布:北海道南西部〜九州までの温帯

ブナは高さ30mになる日本固有の植物で、森を語るときいつも登場する樹木です。

1993年ブナの原生林「白神山地」が世界自然遺産に登録されるとまた脚光を浴びました。

ブナは保水力に富むので林床には多様な動植物が育ち、縄文の昔から「森の恵み」を与えてきた代表的存在と言われます。

しかし私は若い頃登山の経験も少なく、ブナの木を観察したこともなく当地へ来ました。

幸いこの植物園にはブナの森がありますので今回はブナ入門です。

 

4月3日、ブナの若葉を見るためにこの植物園で一番高地の冷温帯落葉広葉樹林へ行きました。

ブナの幹はほぼ直立、樹皮は灰白色で割れ目は無くなめらか。

 

地衣類の着生により斑紋ができることもあります。

 

ブナは高木のため葉は観察困難ですが、この木は下部から出た枝が残してありました。

 

若い葉は細かい毛で覆われて初々しい。

 

褐色の托葉と白い毛に覆われて厳しい冬を越したのでしょう。

 

輝くような若葉。

 

白毛や托葉は葉の広がりと共に脱落し、殆ど無毛になります。

 


成葉は殆ど無毛。卵形から菱状卵形で互性、長さ4〜9cm。

薄くやや固め、縁は波状。

側脈は7〜11対(近縁のイヌブナでは10〜14対)。(2019.5.3)

 

葉の裏面。成葉では無毛(2019.5.3)。

 

一面の若葉(2021.4.17.)。

この頃花が開くはずですが、高所のため未確認です(雌雄同株)。

雄花序は新枝の下部や下部の葉腋に、雌花序は新枝の上部の葉腋につく。

秋には先の尖った実(殻斗)が4裂して2個の堅果が現れます。

 

紅葉(2020.11.26.)。

 

黄葉(2019.12.8.)。


ブナ と イヌブナ(下部中央)の落葉。(2019.11.27.)

 

筑波山の山頂部にもブナの林があります。しかし近年の温暖化の影響で衰退が危ぶまれ、茨城県では1990年より保全対策が講じられています。

2010年の調査ではブナ7,073個体、イヌブナ1,649個体が確認されました。

 

春のブナ林のアクセントはアカヤシオ

アカヤシオは昨年も2021年春のつくば植物園(花木) に登場しました。

今年は花期がやや遅く色鮮やかで花数も多いようです(2022.4.3.)。

 

おや、こちらのアカヤシオの花の中には白い花が咲いています!

何でしょう?

 

何と左隣にあったのはオオカメノキ

その枝がニューッと伸びてアカヤシオの花の間で白い花を咲かせたのです。

今年この株から咲いたのはこの花序一つのみ↓(右上のの先)。

 

花には接近できず、iPhoneでは中央がピンボケでした(2021.4.3.)。

まわりは装飾花で5深裂、中央の小さい花が両性花。

 

2日後もう一度山登り、一眼レフで再撮影しましたがすでに花は退化中。

花の命は短くて.......です。

 

オオカメノキ

大亀の木 レンプクソウ科ガマズミ属の落葉小高木

別名:ムシカリ(語源 虫食われ?)

学名:Viburnum furcatum

分布:北海道・本州・四国・九州の山地のブナ帯。

 

オオカメノキもブナ林の早春の花。

4月3日、芽吹いたばかりの対生の葉はまだ冬の色で皺が深い。

 

4月5日、明るい褐色の若葉が開こうとしていました。

 

4月19日、もう鮮やかな緑色の若葉。


ほんとうに名の如く円い亀のような葉、長さ6〜20cmの円形〜広卵形になります。

 

花もすっかり様変わり。花弁はすでに落ち、子房が大きくなっているのは3個のみ。

果実は7〜10月頃赤く熟し、のち黒くなるそうです。

周りの尖った葉はアカヤシオの若芽(2022.4.19.)。

 

オオカメノキは冬も冬芽や葉痕が楽しめます(2019.1.16)。

 

冬籠りするうちに足腰衰えて植物園へ行けるかどうか不安になってきました。

今年はブナの若葉が見たい。でもブナ林まで登れるだろうか?

杖を頼りに、転ばぬように! 何とかクリアー。

さらにアカヤシオやオオカメノキに魅せられて再訪問。

つくば植物園はありがたきかな!

 

つくばの春

ここはつくば駅から筑波山に向かって車で約20分の所にあるウェルネスパークです。

うちからは車で15分、我が家の主の通うプールはここにあります。

4月1日、サクラ満開でした。

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のどかな田園風景、中央が筑波山です。

筑波山は標高877m、最も低い日本百名山。古くから神宿る山として尊ばれてきました。

右の枝垂れ桜はまだ3分咲きくらいでしょうか。

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この日の筑波山は何か白っぽい。

何とこの朝は山頂付近で5cmくらいの積雪があったそうです。

雪の少ない筑波で桜が咲いてから雪が降るのは珍しいことです。

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満開のソメイヨシノ

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桜の背景が舗装道路ではなく、竹藪や土手であることがうれしい。

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土手の緑がなつかしい。

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土手にはツクシがニョキニョキ! タンポポの花はまだこれから。

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正面がプールのあるヘルスプラザ(本棟)。

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ここのプールは筑波山が見えるのです。

この遊歩道で1周できます(1km)。

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家から15分街路樹を楽しみながら西大通りを真っ直ぐ走ります。

4月8日プールの帰り道、桜と常緑樹、さらにモミジの新緑の美しさに目を奪われました!

スマホに1枚でもと思いましたが、運転中には撮れません。

近くのコンビニに車を停めて小品を購入後、杖をつきつき歩いて何とか撮影できました。

右側は国立研究開発法人土木研究所。もうヤマザクラも咲き始めたようです。

中央分離帯や歩道の低木もそれぞれに刈り込まれて清々しい。

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ついでにこの3年間に撮った桜の写真の一部をここに載せておきます。

皆、自宅から車で10分以内の所です。

 

筑波大学講内(2022年4月7日)。

桜もたくさんありますが、ここも駐車スペースがなくて写真が撮れません。

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筑波大学の西側の道路沿いの八重桜(2021年4月12日)。

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走行中、あまりの美しさにUターンして撮った写真です。

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淡いピンクの八重は珍しい。

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今年の開花はもう少し後になります。

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反町の森公園の物見塔(2020年3月31日)。 

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ここは調整池の周りに植えられた桜です。

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つくばの街は道路が広く、運転し易いのですが、路側に駐車スペースがありません。

街路樹の美しさをもっと記録したい。そのためには健脚もしくは自転車が要ります。

もう今の私にはどちらも無理で果たせないのが残念です。

 

 

冬咲きクレマチス

キンポウゲ科センニンソウ属の常緑蔓性低木

学名:Clematis yunnanensis
別名:クレマチスユンナンエンシス
和名: ガビサンハンショウヅル 

分布:中国雲南地方

 

冬咲きクレマチスの苗を植えたのは2020年2月。

右奥の塀沿いに花が咲いている苗を2本植えました。

愛知ではなかなか育たなかったので、1本では心配だったからです。

 

しかしそんな心配は全く無用、木塀に蔓を伸ばし、翌年1月には蕾が膨らんできました。

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つくば下ろしや寒中のー8℃の寒さにも耐えました。

むしろ愛知とは比較にならないほど元気で1月下旬開花。

 

西はマホニアコンフューサを越えて斑入りアオキ、さらにヒメコブシに到達。

 

2年目、東に伸びた蔓は常緑エゴノキによじ登りました。

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西のマホニアコンフューサもアオキも殆ど覆われてしまいました。

今年は花が終わったら大整理が必要です。

 

花の経過を追っていきます。

1月中旬、もう白い壺型の蕾がたくさん並んでいます。

葉は3出複葉で対生。小葉は10cm未満。

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2月21日 開花が始まりました。

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蕾を覆うのは4枚の萼片、花弁はありません。花の大きさは3〜4cm。

 

中央の緑色が雌しべの先端、その周りを雄しべが囲んでいます。

 

萼片は厚く、フェルトのようです。

その下にぐるりと並んだ雄しべ、先端のクリーム色の葯から花粉が出ます。

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1花採って開いてみます。

雄しべを外すと黄緑色の雌しべの束が現れました。

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雄しべも柔らかい毛がありました。防寒のためでしょうか。

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しかし、この寒さの中、昆虫の訪問は確認していません。

早くもまずは萼片(下)が、次いで雄しべ(上)が落下します(2022.2.28.)。

 

萼片と雄しべが落ちたところ。右後ろの2花はまだ雄しべが残っています。

 

雌しべの先がほぐれて羽毛状になっていきます。

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ハンショウヅルなどに見られる羽毛状の雌しべは痩果が実り、宿存花柱というようです(原色牧野植物大図鑑)。

しかし冬咲クレマチスでは実が熟すことはなくこのまま落下していきます(20220320)。

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ところどころに白く輝く毛玉がありました。

 

雌しべが落下せず残存して毛玉になったようです。

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毛玉を一つ切って室内に置いたところ、一部が離れてふわふわ動いていました。

こんな楽しみ方もあったのですね。

 

冬咲クレマチスの花は居間から紅い椿(侘助)の奥に見えます。

花の少ない1〜3月はこの白とピンクが庭の主役でした。

 

地面は萼片と雄しべの散華(2022年3月10日)。

寒さであまり傷まないのでしばらく残しておきました。

 

長くなりましたが冬咲きクレマチス2年間の記録です。

愛知で育ちが悪かったのは、夏の暑さのためだったかと思われます。

3月になると花壇の主役はクリスマスローズにバトンタッチ。

はや桜満開の候ですが、今だにコロナ不安から抜けられませんね。

春の妖精たち

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ここへ来て4年目、今までで一番寒かった冬が去りました。

遅まきながら慌ただしく春が進行しています。

やはり春は妖精から、スプリング・エフェメラルのお出ましです。

 

セツブンソウ

節分草 キンポウゲ科多年草

学名:Shibateranthis pinnatifida

分布:関東地方以西の石灰岩地域(日本の特産種)

 

愛知の庭では鉢植えで育て一旦増えた後次第に減少。

鉢ごと転居しましたが、こちらで地に下ろしたら絶滅しました。

昨年4株を購入しソシンロウバイの根元に、鹿沼土を加えて植え込みました。

厳冬を越え、節分が終わり、2月半ばを過ぎても何も見えません。

ところが2月28日の朝、ソシンロウバイの花殻の近くに何やら白いもの?

ひょっとして セツブンソウ? 

3輪開花です! 下の方にも2輪咲きそう!

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うれしくて日に何度も覗きこみます。上の方のは葉だけ?

夕方にはもう全開しました。

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翌3月1日、紫色の葯から白い花粉が出始めました。

花径約2cm。

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拡大します。

白色の萼片5枚。花弁は小さく5〜10枚。Y字状で先端から蜜を分泌。

雄しべの葯は紫色、弾けて白い花粉を出します。雌しべは紫紅色で2〜5本。

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3月11日 左の3本はもう花を閉じようとしています。

草丈 約10cm。はかないスプリング エフェメラルの典型です。

ここに種子を落としてこれからも姿を見せてくれますように。

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 鉢植えのセツブンソウの観察は「はるなつあきふゆ 夕菅の庭」でも

 セツブンソウ1、 セツブンソウ2として記事にしました。

 

セリバオウレン

芹葉黄連 キンポウゲ科オウレン属の多年草 

学名:Coptis japonica var.dissecta

分布:本州 四国 

 

3年前、北の通路に植えましたが花が確認できていません。

2020年4月購入した時は花が終わり、実の状態でした。

セリバオウレンは キクバオウレンCoptis  japonica var . japonica の変種です。

複葉の形により次のように分類されます。

   1回3出複葉       キクバオウレン

    2回3出複葉       セリバオウレン

     3回3出複葉        コセリバオウレン

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果実は矢車のような形の袋果。

先端は開いていて揺らすと種子が落ちるそうです。

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翌春は花が見たいと思っていましたが、北側に地植えしたため寒風で葉は枯れて褐色、右下の1枚だけかろうじて暗緑色でした。

2021年3月8日、何と枯葉の間から花茎が立ち上がり花を咲かせました。

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拡大して花の構造を見ます。

外側から長い花弁に見えるのが萼片、その内側に小さい白色の花弁、雄しべ、雌しべの順です。

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今年はもっと美しく咲いてほしいと思っていましたが、昨冬を越す寒さで全葉枯死状態。

それでも辛うじて花は咲きました。

花が終わったら南の日陰に移植しようと思っています。

オウレン属の植物は根茎や根が黄色だそうです。その時見てみましょう。

2022年3月13日 f:id:yuusuget:20220313165810j:plain

 

ミツバノバイカオウレン

 キンポウゲ科オウレン属の多年草 

別名:コシジオウレン(越路黄連)
学名:Coptis trifoliolata

分布:本州中部以北の日本海

昨春ネット販売で他の苗を探している時見つけてつい買ってしまったものです。

葉は寒波で黒っぽくなってしまいましたが、早くも花を見ることができました。

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小さな蕾に赤い模様が入って美しい。

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葉は3出複葉、花茎は褐色。

近縁種のバイカオウレンは根出葉が5枚、ミツバオウレンは花茎が緑色だそうです。

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花の構造はセツブンソウと同じです。

花弁のように見えるのは萼片、蜜を分泌する小さな黄色の花弁が5〜6枚。

多数の白い雄しべと緑色の雌しべ。

花期は5〜8月と。山岳地帯では雪解けしてから咲くのでしょうね。

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次々と開花。

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3月14日 小雨の中、葉に緑が戻り、花も輝いていました。

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フクジュソウ 

福寿草 キンポウゲ科多年草

分布:北海道、本州、四国(日本固有種)

 

日本には次の4種のフクジュソウが自生しているそうです。

1)フクジュソウ(エダウチフクジュソウ)(北海道〜九州)

  学名:Adonis ramosa  茎は中実。萼片が紫色を帯びる。

  1茎多花。葉裏に殆ど毛が無い。茎は中実。

2)ミチノクフクジュソウ(東北から九州)

   茎は分枝。 茎は中空。萼片は花弁の2/3の長さで緑色〜黒緑色。

3)キタミフクジュソウ(北海道東部)

   1茎1輪、茎が中実・多毛。萼片は花弁より長いかほぼ等しい。

4)シコクフクジュソウ(四国・九州の一部)

   茎は中空、全草無毛。

 

我が家のフクジュソウは4回目の開花です。

今まで流通種だからフクジュカイでしょうと思っていましたが、花数も多くなったので1茎切って確認することにしました。

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フクジュカイ 福寿海 

フクジュソウ(エダウチフクジュソウ)とミチノクフクジュソウとの園芸品種。 

最近市販されているのはこれが多いそうです。

つくば植物園の名札も「フクジュソウ」ではなく「フクジュカイ」でした。

 

我が家のは「フクジュソウ」という名札で園芸店で販売されていた株です。

茎が分枝して2輪咲いているものもあります。

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1輪切り取りました。茎は中空ではなく中実です。

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萼片は黒色を帯びた緑色で花弁の約3分の2の長さ。

葉裏にはほとんど毛はありません。

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総合すると1)フクジュソウに近いようですが、萼片の色は紫色がかってはいません。

江戸時代には後期には多数の園芸品種が作られたそうです。

フクジュカイは八重咲きの大輪花で花色が濃く、強健な品種として普及したのでしょう。

 

 

厳冬の記録2022

家庭菜園4年目

昨冬、我が家のミニ菜園の冬野菜は寒波で全滅しました(家庭菜園3年目)。

茨城は農業県、美味しい野菜は容易に入手できます。

私自身は6年前、腰椎の大手術を受け、ガーデニングには無理がある身。

それでもまた昨秋少しばかり冬野菜の種子を撒いてしまいました。

 

これは昨年12月4日の家庭菜園です。

前列から早生の小蕪、中蕪、水菜、菜花、ミニトンネルの中はスナップエンドウ

後は2株のアスパラです。

モンシロチョウが遅くまで来て、カブの葉は穴がいっぱい。

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12月初めには小蕪や水菜が毎日収穫できました。

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ところが年末の寒波!

フェンスの隙間から容赦無く強風が吹き荒れ、か弱い野菜はなぎ倒されました。

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続く今年初めの低温と次々襲う強風により致命的被害を受けました。

菜花は蕾が食べきれなかったら花を咲かせようと楽しみにしていましたのに再起不能

水菜もスナップエンドウも地に伏したまま。

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2020 年春の菜花です。気候によってまさに天と地の違いです。

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蕪も全滅かと思われました。

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しかし、中蕪は辛うじて生き残りました。

コロナ禍の買い物は原則週1回、新鮮な野菜は貴重品です。

私は蕪をスライスし少しの塩でしんなりさせて、湯がいた葉とユズの千切りを混ぜた即席漬けが大好きです。

蕪は煮ても蒸しても美味しい。寒ブリやスモークサーモンとのカルパッチョも。

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仔犬のチャーリーも野菜が大好き。

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畑のカブを自分で咥えて抜いて齧り付いたこともあります。

でも今は御法度! 

庭の斑入りアオキを剪定した枝で仔犬を遊ばせたことがありました。

アジサイの葉で食中毒を起こしたヒトの話は聞いていましたから、アオキも毒性を確認したつもりでした。ところがその夜、仔犬は嘔吐を反復したそうです。

遊んだ茎を確認すると、一端がかじられ樹皮がめくれていました。

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もう一度検索すると何と犬や牛に「アオキ中毒」の報告があることがわかりました。

中毒物質はアウクビン。

ヒトには生食可能な玉葱がイヌには禁忌、他にもいろいろあるのですね。

アオキの中毒物質は葉および果肉にあり、症状は嘔吐・下痢と。

仔犬は落ちた実も食べたかもしれません。

 

ついでにアオキについてまとめておきます。

 

アオキ

 青木 ガリア科(アオキ科)アオキ属の常緑低木

 学名: Aucuba japonica

 分布:日本の固有種。中国地方を除く関東以西の本州、四国。

 

これは「斑入りアオイ」という名で流通している園芸種です。

常緑の葉は光沢があり観葉植物としても普及しています。

愛知の庭でも丈夫で、剪定も簡単でしたから新しい庭にも2本植えました。

2018.12.15.

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今年は奥の方にはまだ若い実がたくさん付いていましたが、全部採りました。

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1株でこんなにたくさんの実!(2022.1.24.)

下の2本は昨年の実が落ちて発芽していたものです。

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アオキは雌雄異株。これは昨年4月撮影した雄花です。

萼片4枚、雄しべ4本。雌しべはありません。

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雌花は雄花より数が少なく、花序も小さい。

雄しべはなく萼片4枚と雌しべ1本のみ。

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実が赤く熟して液化状の石果となります(愛知の庭)。

この実が落ちていたところは見ていません。ヒヨドリが食べるのでしょうか?

いずれにしても好奇心旺盛な仔犬が口に含まないよう、今年は全部捨てました。

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アオキの隣のソシンロウバイの花も満開。

冬の庭にも春が近づいています。

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