コーギーの保育園

コーギー」といえばすぐ「ターシャの庭」が浮かびます。

アメリカのバーモント州郊外に花があふれる広大な庭を造った絵本作家ターシャ・チューダーさんは2008年92才で亡くなられるまでに20頭あまりのコーギー犬と暮らされました。

最後のメギーはNHKの「ターシャの森から」にもしばしば登場しました。

 

昨秋、息子が突然コーギーを飼うと言った時は驚きましたが、たちまち一目惚れ! 

40年前に飼ったシェットランドシープドッグが甦ります。

毎日会いに行きたくなりました(2021.10.19.「仔犬と庭」)。

その後平日の午前中はこちらで預かることになり、朝の散歩を終えるとうちの庭へ来ます。

                               

2022年3月15日 庭をひと回りしていた時、やおら花壇に立ち上がりました。

寒波の後の庭は寂しくやっとクリスマスローズが咲いた頃です。

 

辺りを見回します。

 

何か匂いがするぞ。上がってみよう!

 

ここにあるのはハーブ2種、手前はオレガノ カントリークリーム。

右はネペタ ファッシーニキャットミント

 

香りを身に付けようとしたのでしょうか? やおら首を擦り付けました。

 

右はネペタ ファッシーニキャットミント(2020.3.23.)。

 

前のハーブはオレガノ カントリークリーム(2019.7.19.)。

 

日曜日、孫と戯れ駆け回るチャーリー(2022.5.1.)。


室内の探検も大好き。好奇心満々です。

 

短足だけど胴は長い。ひょいと飛びついてキッチンを点検。

りんごの皮 無いかなあ?

 

もう子犬用ベットには入りきれません。

 

僕は花より野菜が好き。これは何だ?

美味しい匂いがする。

 

アスパラの切り口でした。

切り口から滲み出す養分が匂うのでしょうか?

 

今朝の庭には異臭? 何だか怪しい匂いがするぞ!


モグラ塚! 昨夜のうちに芝生に土が盛り上がっっていました。

 

前足で掘って鼻面を突っ込みます。

 

敵はどこにいるのだろう?

昨年はおとなしかったモグラがまた活動開始したようです。

犬が来てモグラがいなくなったかと喜んでいたのですが..........。

 

犬の保育園の遊具。

おっと その棒は噛んではダメ! 振り回すとダッシュして飛びつきます。

 

老人の手の体操用にといただいた木片にタコ紐を付け、タコ糸を巻いたボールを入れた綿手袋を結び付けました。木片は齧られて小さくなりました。

 

棒や木片を持って振り回すと飛びついてキャッチするのが大好き。

 

この真剣な顔! お昼近くになると息子が迎えに来ます。

その20〜30分前から入り口をじっと見つめながら待っているのです。

まるで忠犬ハチ公

 

初めは息子を待っているのかと思いました。

しかしこの子のランチを持って来るようになると真相判明。

たちまち食べ終わって帰るためにリードを付けようとすると逃げるのです。

やはり待っていたのはランチでした!

最近日中は36〜37℃の猛暑、たとえ50mといえども素足には道路も熱い。

庭にもベランダにも出たくない。ランチが済んでもまだ帰りたくない。


体重8.8kg。ターシャの庭のメギーはもっともっと太っていました。

それでもコーギーはもと牧羊犬、ダッシュするときのパワーは強く、よたよた歩きの私はもう散歩させられません。

 

青花銀梅草

「青花銀梅草」

アジサイギンバイソウ属の多年生草本

 

朝日百科 植物の世界によれば:

ギンバイソウ属は東アジアの固有種で、日本と中国にそれぞれ1種自生する。

日本の固有種は白梅を思わせる花が咲く 銀梅草 Deinanthe bifida 。

中国湖北省の固有種は青紫色の花が咲く  ディナンテ・カエルレアDeinanthe  caerulea 。

 

一昨年北側の日陰の庭に近くの園芸店で求めた「青花銀梅草」を植えました。

昨年花は咲きましたが 花の位置が低く見頃の時期を逃しました。

今年は花茎が12本立ち上がり、草丈40〜70cm。

葉は対生で楕円形、大きい葉では葉身20cmにもなり、先端が2裂、昔の握り鋏のような形をしています。

 

花がまたユニーク!

茎の先端に10個ほどの花が散房状に付き順次開花。

花の色は青というよりむしろ藤色で花弁5枚と萼片5枚。

花の直径  3〜4cm(日本のギンバイソウは直径2cm)。

花の中央に雌しべが1本、その周りを多数の雄しべが取り巻く。

右は球状の蕾。

 

花を裏面から見ると萼片が見易い。

 

トラマルハナバチが来ています。

 

白いホタルブクロと共演です。上の葉はキレンゲショウマ。

 

雄しべの葯も開いたようですが、花粉が少ない?

雌しべの柱頭に花粉がついていないのが気になります。

そういえばトラマルハナバチも一度見たきり。

 

花弁と雄しべは惜しげもなく散っていきます。


後にはのっぺらとした萼片と雌しべ。そして次の蕾が膨らみます。

 

装飾花

ギンバイソウには3枚の萼片から成る装飾花が1花茎に数個あるようです。

この青花銀梅草には1花茎に1個あるか無しかです(ピンクの花↓)。

 

花弁と雄しべが落ちた後も子房が膨らむ様子が見られません。

 

人目に触れにくい後方の一茎を生花用に切りました。

 

明るいところで雄しべを観察。雄しべの数が多いこと!

葯は開いているようですが、花粉は出ていないようです。

 

枯れた花を拾ってきて雄しべを数えてみました。その数 約200本!

黒い漆のお盆に載せたら細かい粉! 少しは花粉も出ているようです。

 

日本固有種の白花の「ギンバイソウ」には蒴果が出来ますが、昨年この銀梅草には実は付きませんでした。

今年もまだどの花にも子房が膨らむ様子は見られません。

ネット検索すると花の掲示はありますが、実は見当たりません。

と、ある生産者からの説明に「青花銀梅草は日本原産のギンバイソウと中国の青花ギンバイソウの交配種です」と明記されているのを見つけました。

そうだったのですね! それで花粉が少なく、実ができない!

このところの悩みから解放されました。

ということは青花とはいえ中国の固有種のディナンテ・カエルレアとは異なるものということになります。

このブログでは花の名前はカタカナで書いてきましたが、この花については商品ラベル通りの漢字で「青花銀梅草」としておきます。

でもこの花は珍しい、手間いらずの日蔭の園芸種としてこれからも私の庭の名物になるでしょう。



 



 

つくば植物園 5月の花木(イジュなど)

つくば植物園のパンフレット「温室のみごろ植物」で紹介されていた「イジュ」、昨春はどこにあるのかわからず見逃しました。

今年こそはと予め位置を検索。

そこは熱帯雨林温室、屋外の怖い階段を登ってやっと会うことができました。

2株の大木に白い花がたっぷり、優しい芳香に包まれた大空間でした。

 

イジュ(ヒメツバキ)

ツバキ科ヒメツバキ属の常緑高木

学名:Schima wallichii(植物分類表,wikipedia,朝日百科植物の世界)

   Schima noronhae (つくば植物園)

原産地:小笠原諸島奄美以南の琉球列島、東ヒマラヤから東南アジア。

和名:沖縄ではイジュ、小笠原ではヒメツバキ。 

 

葉は互性、両面無毛、披針形が多い。

花は直径4〜5cm、花弁は5〜6枚。おしべ多数・めしべ1本。

球形の蕾が面白い。

 

何とかわいい花だろうとしばしうっとり眺めました。

 

後で調べると、小笠原と沖縄では葉の鋸歯や厚みなどに差があり、同一種とするか、

固有亜種とするかなど問題があるようです。

また実が熟す頃見に行きましょう。

 

アメリシャクナゲ (カルミア・ラティフォリア)

  ツツジ科ハナガサシャクナゲ属の常緑低木

学名:Kalmia latifolia

原産:北アメリカ東部

花期:5〜6月

この花は 東京都がアメリカへ贈ったサクラの返礼として、昭和4年に日本に渡来。

属名の Kalmia はリンネの弟子で北米の植物の研究をしたカルム(P. Kalm)に因みます。

ここは駐車場の西側の植え込み、セイヨウシナノキなどの下です。

入園前にゆっくり鑑賞できます。

 

披針形で光沢があり、互生。

花は枝先の集散花序につきつぼみは金平糖のようでかわいい。

 

花の色は淡紅または白。直径約2cm、花弁5枚。

 

次々と開花。これはやや紅色が濃い株です。

 

ほぼ満開。こちらは白っぽい花。

 

最近はもっと紅色の濃い品種が多く販売されていますが、私はこの淡い色が好きです。

 

 10月 丸い蒴果になります(2021.10.18.)。

葉はグラヤノトキシンを含み有毒、とくにが中毒し易いそうです。

 

シャリンバイ

車輪梅、バラ科シャリンバイ属の常緑低木(高さ1〜4m)。
学名Rhaphiolepis indica var. umbellata
分布:日本(宮城・山形県以南)、朝鮮、台湾、中国、フィリピン、ボルネオ島
シャリンバイは庭園木としてよく植えられていますが、こんな大きな木は初めて見ました。

 

新芽が展開し終える頃、花が咲き出します。

花と若い葉と紅葉した古い葉が賑やかです。

 

シャリンバイの名のごとく、葉は車輪状に互生、花はウメに似ています。

楕円形の葉は革質で光沢があります。

花は5弁の両性花、うっすら淡紅色でした。

咲き始めの花は黄色の葯が目立ち、花粉が出終わる頃には花糸が紅くなります。

 

秋には黒紫色の実がたくさん実り、通路一面に落下していました(2020.12.1.)。

 

このシャリンバイが「大島紬」(鹿児島県奄美大島の伝統工芸品)の染料になることを初めて知りました。

シャリンバイの木から葉を取り除いて細かく切り、煮出した液を染料として絹糸を染めるのだそうです。

 

ヤマボウシ

山法師  ミズキ科ミズキ属の落葉高木
学名:Corhus kousa
分布:北海道を除く日本各地、朝鮮半島、中国、台湾。

この季節はヤマボウシも満開、大木は見応えがあります。

 

大木の花は見上げるばかりで写真も撮れないことが多いのですが、この木は低い枝が剪定されず、枝垂れて観察し易いように残されています。

 

ヤマボウシの花の構造を見るのはなかなか難しいのです。

葉脈の目立つ卵形の葉が対生に並んでいます。

4枚の白い花弁に見えるのは萼でもなく総苞片。

この日はiPhoneだけでしたから接写は諦めました。

 

参考のため愛知の庭で撮った画像を添えます(2014.5.19.)。

総苞片の中央に淡黄緑色の小花約30個が球状に配列。

 

それぞれの小花には萼片・花弁・雄しべが4個、雌しべ1本。

 


ピットスポルム ヘテロフィルム
姫海桐 トベラトベラ属の常緑低木

学名:Pittosporum heterophyllum 

分布:中国西部

 

温室の北側に良い香りが漂い、黄色い花が満開になっていました。

今まで見たことがない花、名札を探すと難しい学名!

でも確かにトベラに似た葉です。ヒメトベラなら覚えられそうです。

 

咲き始めは白っぽく、次第に黄色になるようです。

 

花の構造もシンプルで5弁花、雄しべ5本雌しべ1本。

 

右下の花は花弁が落ちて子房が大きくなっています。

果実は蒴果、秋には裂けて赤い種子が見えるそうです。

 

黄色の花の間に輝くような青色が光ります。

アオスジアゲハが4〜5頭、飛び交っていました。

辛うじて1枚撮れました。

トベラの葉は覚えがあるのですが、花は見たことがありません。

葉や花はもっと大きくて雌雄異株だそうです。いつか比較したいものです。

 

 

 

庭の山野草 2022

つくばの庭も4年目、今日は南側の半日陰の花達の記録です。

早春のフクジュソウ、セツブンソウに続く早春の庭はクリスマスローズが繋いでくれました。

昨冬の−8℃の寒波に耐えて今春も元気に開花した花達をいとおしく見つめます。

 

キクザキイチゲ キンポウゲ科イチリンソウ

ヒメユズリハの下、小さな石ころが見えるだけの空き地から芽が出て、葉が開き、青い花が平開する、それを通るたびに見る楽しみ、これはマイガーデンならではです。

 

ヒメリュウキンカ キンポウゲ科フィカリア属

こじんまりした1茎1花、これが本来のヒメリュウキンカです。

愛知で紛らわしかった大型ヒメリュウキンカはこの近くでは未だ見ていません。

ヒメリュウキンカにも園芸種がいろいろあります。

 

 サクラソウ (白兎)   サクラソウサクラソウ

白兎はとても丈夫な品種のようで、昨年よりまた大きくなりました。

 

つくば植物園のサクラソウ展で3年前に購入した純白の「初心」は発育不良?

 

サクラソウ(原種)

I さんにいただいた原種のサクラソウは寒さに強く、愛知より育ちが良いようです。

 

バイカイカリソウ メギ科イカリソウ

白色のバイカイカリソウ、こんもり大きくなりました。

しかし昨年植えたピンクのイカリソウは姿が見えません。

 

エビネ ラン科エビネ

植物園で見て庭にも欲しくなって昨年植えました。

遠くからでもわかる鮮やかな黄色です。

 

シラン ラン科シラン属

スギゴケはやはり日当たりの良いところには育ちません。

代わりにシュンランを植えたらすぐ近くに昨春植えたシランが咲いてしまいました。

 

シロバナシランですが唇弁はほんのりピンク。

    

 

タンチョウソウ ユキノシタ科タンチョウソウ属

今年は ViVi という元気なビオラに侵入されました。

いいえ、ビオラのせいではなくここにビオラを植えた人がいけないのです。

 

コバノタツナミ シソ科タツナミソウ属

I さんのお庭からいただいた苗がどんどん増えました。

 

花は紫色、薄紫色、白色と3色。

 

ハナニラ ネギ科ハナニラ

やはりブルーが一番丈夫、白色やピンクは消えました。

 

キバナオキナグサ キンポウゲ科オキナグサ

植物園で見た暗赤色の花が咲くと思っていましたが、クリーム色でした。

 

花はうつ向きのまま終わり、その後茎が直立し球状の痩果に長い白毛が密生します。

 

イブキジャコウソウ シソ科イブキジャコウソウ属

ツバキの下は気に入らなかったようで日陰側は枯れました。

しかし南側は残り、さらに飛石の隙間に「ひとりばえ」、これぞ望むところです。

 

ヒイラギソウ シソ科キランソウ

昨年通販で求めた小さなポット苗が1年でこんなに育ちました。

検索すると絶滅危惧種のようですが、ここは住み心地良さそうです。

命名はヒイラギの葉に似ているからと。

 

花はキランソウを大きくしたような形です。

 

オウギカズラ シソ科キランソウ

昨春ヒイラギソウと同時に求めた2株がたちまちグランドカバープランツになりました。

黒い葉はおまけでいただいて未開のゲラニウム。  

 

長い走出枝を出して地を這うように広がり、また撤去しなければならないかと思いつつ調べたらこれも県によっては絶滅が危ぶまれている山野草でした。

花は同じくキランソウに似て淡い紫色。


ブログに書きたいことがたくさんあります。

しかし毎日日曜日とは言え、やはり年のせいでしょうか、家事も捗らず、犬もかわいく、座るとすぐ眠くなります。

春は常緑樹の落葉拾い、雑草の草取り、夏野菜植えと忙しい上、植物園の誘惑も断ち難い。

写真は撮ってもその整理が捗らず、いつもブログの更新が遅れます。

 

 

 

 

ブナ・アカヤシオ・オオカメノキ

今年はやや遅れてきた つくば植物園の春も はや足早に去ろうとしています。

まずはブナの木の若芽が見たくて園内で一番高い落葉広葉樹林へ行ってみました。

 

ブ ナ 
橅          ブナ科ブナ属の落葉高木
学名:Fagus crenata
分布:北海道南西部〜九州までの温帯

ブナは高さ30mになる日本固有の植物で、森を語るときいつも登場する樹木です。

1993年ブナの原生林「白神山地」が世界自然遺産に登録されるとまた脚光を浴びました。

ブナは保水力に富むので林床には多様な動植物が育ち、縄文の昔から「森の恵み」を与えてきた代表的存在と言われます。

しかし私は若い頃登山の経験も少なく、ブナの木を観察したこともなく当地へ来ました。

幸いこの植物園にはブナの森がありますので今回はブナ入門です。

 

4月3日、ブナの若葉を見るためにこの植物園で一番高地の冷温帯落葉広葉樹林へ行きました。

ブナの幹はほぼ直立、樹皮は灰白色で割れ目は無くなめらか。

 

地衣類の着生により斑紋ができることもあります。

 

ブナは高木のため葉は観察困難ですが、この木は下部から出た枝が残してありました。

 

若い葉は細かい毛で覆われて初々しい。

 

褐色の托葉と白い毛に覆われて厳しい冬を越したのでしょう。

 

輝くような若葉。

 

白毛や托葉は葉の広がりと共に脱落し、殆ど無毛になります。

 


成葉は殆ど無毛。卵形から菱状卵形で互性、長さ4〜9cm。

薄くやや固め、縁は波状。

側脈は7〜11対(近縁のイヌブナでは10〜14対)。(2019.5.3)

 

葉の裏面。成葉では無毛(2019.5.3)。

 

一面の若葉(2021.4.17.)。

この頃花が開くはずですが、高所のため未確認です(雌雄同株)。

雄花序は新枝の下部や下部の葉腋に、雌花序は新枝の上部の葉腋につく。

秋には先の尖った実(殻斗)が4裂して2個の堅果が現れます。

 

紅葉(2020.11.26.)。

 

黄葉(2019.12.8.)。


ブナ と イヌブナ(下部中央)の落葉。(2019.11.27.)

 

筑波山の山頂部にもブナの林があります。しかし近年の温暖化の影響で衰退が危ぶまれ、茨城県では1990年より保全対策が講じられています。

2010年の調査ではブナ7,073個体、イヌブナ1,649個体が確認されました。

 

春のブナ林のアクセントはアカヤシオ

アカヤシオは昨年も2021年春のつくば植物園(花木) に登場しました。

今年は花期がやや遅く色鮮やかで花数も多いようです(2022.4.3.)。

 

おや、こちらのアカヤシオの花の中には白い花が咲いています!

何でしょう?

 

何と左隣にあったのはオオカメノキ

その枝がニューッと伸びてアカヤシオの花の間で白い花を咲かせたのです。

今年この株から咲いたのはこの花序一つのみ↓(右上のの先)。

 

花には接近できず、iPhoneでは中央がピンボケでした(2021.4.3.)。

まわりは装飾花で5深裂、中央の小さい花が両性花。

 

2日後もう一度山登り、一眼レフで再撮影しましたがすでに花は退化中。

花の命は短くて.......です。

 

オオカメノキ

大亀の木 レンプクソウ科ガマズミ属の落葉小高木

別名:ムシカリ(語源 虫食われ?)

学名:Viburnum furcatum

分布:北海道・本州・四国・九州の山地のブナ帯。

 

オオカメノキもブナ林の早春の花。

4月3日、芽吹いたばかりの対生の葉はまだ冬の色で皺が深い。

 

4月5日、明るい褐色の若葉が開こうとしていました。

 

4月19日、もう鮮やかな緑色の若葉。


ほんとうに名の如く円い亀のような葉、長さ6〜20cmの円形〜広卵形になります。

 

花もすっかり様変わり。花弁はすでに落ち、子房が大きくなっているのは3個のみ。

果実は7〜10月頃赤く熟し、のち黒くなるそうです。

周りの尖った葉はアカヤシオの若芽(2022.4.19.)。

 

オオカメノキは冬も冬芽や葉痕が楽しめます(2019.1.16)。

 

冬籠りするうちに足腰衰えて植物園へ行けるかどうか不安になってきました。

今年はブナの若葉が見たい。でもブナ林まで登れるだろうか?

杖を頼りに、転ばぬように! 何とかクリアー。

さらにアカヤシオやオオカメノキに魅せられて再訪問。

つくば植物園はありがたきかな!

 

つくばの春

ここはつくば駅から筑波山に向かって車で約20分の所にあるウェルネスパークです。

うちからは車で15分、我が家の主の通うプールはここにあります。

4月1日、サクラ満開でした。

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のどかな田園風景、中央が筑波山です。

筑波山は標高877m、最も低い日本百名山。古くから神宿る山として尊ばれてきました。

右の枝垂れ桜はまだ3分咲きくらいでしょうか。

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この日の筑波山は何か白っぽい。

何とこの朝は山頂付近で5cmくらいの積雪があったそうです。

雪の少ない筑波で桜が咲いてから雪が降るのは珍しいことです。

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満開のソメイヨシノ

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桜の背景が舗装道路ではなく、竹藪や土手であることがうれしい。

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土手の緑がなつかしい。

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土手にはツクシがニョキニョキ! タンポポの花はまだこれから。

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正面がプールのあるヘルスプラザ(本棟)。

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ここのプールは筑波山が見えるのです。

この遊歩道で1周できます(1km)。

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家から15分街路樹を楽しみながら西大通りを真っ直ぐ走ります。

4月8日プールの帰り道、桜と常緑樹、さらにモミジの新緑の美しさに目を奪われました!

スマホに1枚でもと思いましたが、運転中には撮れません。

近くのコンビニに車を停めて小品を購入後、杖をつきつき歩いて何とか撮影できました。

右側は国立研究開発法人土木研究所。もうヤマザクラも咲き始めたようです。

中央分離帯や歩道の低木もそれぞれに刈り込まれて清々しい。

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ついでにこの3年間に撮った桜の写真の一部をここに載せておきます。

皆、自宅から車で10分以内の所です。

 

筑波大学講内(2022年4月7日)。

桜もたくさんありますが、ここも駐車スペースがなくて写真が撮れません。

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筑波大学の西側の道路沿いの八重桜(2021年4月12日)。

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走行中、あまりの美しさにUターンして撮った写真です。

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淡いピンクの八重は珍しい。

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今年の開花はもう少し後になります。

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反町の森公園の物見塔(2020年3月31日)。 

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ここは調整池の周りに植えられた桜です。

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つくばの街は道路が広く、運転し易いのですが、路側に駐車スペースがありません。

街路樹の美しさをもっと記録したい。そのためには健脚もしくは自転車が要ります。

もう今の私にはどちらも無理で果たせないのが残念です。

 

 

冬咲きクレマチス

冬咲きクレマチス

キンポウゲ科センニンソウ属の常緑蔓性低木

学名:Clematis yunnanensis
別名:クレマチスユンナンエンシス
和名: ガビサンハンショウヅル 

分布:中国雲南地方

 

冬咲きクレマチスの苗を植えたのは2020年2月。

右奥の塀沿いに花が咲いている苗を2本植えました。

愛知ではなかなか育たなかったので、1本では心配だったからです。

 

しかしそんな心配は全く無用、木塀に蔓を伸ばし、翌年1月には蕾が膨らんできました。

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つくば下ろしや寒中のー8℃の寒さにも耐えました。

むしろ愛知とは比較にならないほど元気で1月下旬開花。

 

西はマホニアコンフューサを越えて斑入りアオキ、さらにヒメコブシに到達。

 

2年目、東に伸びた蔓は常緑エゴノキによじ登りました。

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西のマホニアコンフューサもアオキも殆ど覆われてしまいました。

今年は花が終わったら大整理が必要です。

 

花の経過を追っていきます。

1月中旬、もう白い壺型の蕾がたくさん並んでいます。

葉は3出複葉で対生。小葉は10cm未満。

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2月21日 開花が始まりました。

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蕾を覆うのは4枚の萼片、花弁はありません。花の大きさは3〜4cm。

 

中央の緑色が雌しべの先端、その周りを雄しべが囲んでいます。

 

萼片は厚く、フェルトのようです。

その下にぐるりと並んだ雄しべ、先端のクリーム色の葯から花粉が出ます。

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1花採って開いてみます。

雄しべを外すと黄緑色の雌しべの束が現れました。

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雄しべも柔らかい毛がありました。防寒のためでしょうか。

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しかし、この寒さの中、昆虫の訪問は確認していません。

早くもまずは萼片(下)が、次いで雄しべ(上)が落下します(2022.2.28.)。

 

萼片と雄しべが落ちたところ。右後ろの2花はまだ雄しべが残っています。

 

雌しべの先がほぐれて羽毛状になっていきます。

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ハンショウヅルなどに見られる羽毛状の雌しべは痩果が実り、宿存花柱というようです(原色牧野植物大図鑑)。

しかし冬咲クレマチスでは実が熟すことはなくこのまま落下していきます(20220320)。

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ところどころに白く輝く毛玉がありました。

 

雌しべが落下せず残存して毛玉になったようです。

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毛玉を一つ切って室内に置いたところ、一部が離れてふわふわ動いていました。

こんな楽しみ方もあったのですね。

 

冬咲クレマチスの花は居間から紅い椿(侘助)の奥に見えます。

花の少ない1〜3月はこの白とピンクが庭の主役でした。

 

地面は萼片と雄しべの散華(2022年3月10日)。

寒さであまり傷まないのでしばらく残しておきました。

 

長くなりましたが冬咲きクレマチス2年間の記録です。

愛知で育ちが悪かったのは、夏の暑さのためだったかと思われます。

3月になると花壇の主役はクリスマスローズにバトンタッチ。

はや桜満開の候ですが、今だにコロナ不安から抜けられませんね。