ササクレヒトヨタケ

サクレトヨタ

ささくれ一夜茸  ハラタケ科ササクレトヨタケ属のキノコの一種

学名:Coprinus comatus

 

6月5日12時頃庭隅の芝生の上に白い大きなキノコを発見しました。

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大きさ:3x3.5x9cm 幼児を思わす可愛らしさ。

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裾が少し開いて内側に襞が見えます。

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6日8時 裾が膨らんで、表面のささくれが目立ってきました。

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 内部は赤黒い。少々怪しい雰囲気です。

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6日15時 釣鐘型になり、裾は黒っぽく変色。

これは腐敗ではなく自ら産生する酵素の働きによる自家消化だそうです。

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6月6日18時 裾が開いて きのこ型になりました。

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裾から黒い汁が滴り落ちています。

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6月7日8時 見事に変身!

柄が長くなり円錐型の傘が開いて典型的なきのこ型。

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裾は巻き上がって縁取りとなり、ささくれは小花のよう。

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内側が見たい。iPhone を近付けて撮りました。

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あ! しまった!

大きさを測ろうとして当てたメジャーの先が傘に触れて欠けてしまいました。

とりあえず落ちた切れ端を傘の上に仮置き。

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深い襞。

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傘の直径 約8cm 、高さ15cm。黒い汁が滴り落ちます。

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 6月7日11時 傘は全開、ほぼ水平になって乾いてきました。

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6月7日13時   周囲の黒い部分が一気下垂。

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 6月7日17時 軸元に忍び寄るのは私が苦手のナメクジ!

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6月8日8時 軸も2箇所で折れ曲がり、傘が下垂しました。

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6月9日18時 干からびていくキノコを食べるナメクジ!

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 6月10日8時 小さくなったキノコ、根本に穴が空いています。

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 6月11日16時 ついに倒伏。軸の中央は大きく欠損。

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 6月12日11時  殆ど黒く乾いていました。

周りにナメクジが残したのではと思われる粘液(?)が光っています。

ナメクジはキノコが好物のよう、その結果、胞子を運ぶこともあるようです。

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これでお終いと立ち上がると芝生の上に白い影。

え? またキノコ? 

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いえいえ、ナツツバキの落花でした!

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追加: 6月7日 落下した キノコの傘の一部を木の葉に載せました。

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右下に溜まった液は墨汁のよう。筆を浸して落書き1枚。

あとで検索するとすでにこの汁で絵を描いていらっしゃる方がありました。

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このササクレトヨタケ、実はこけしのような「つぼみ」は食べられるのです。

ヨーロッパでは高級食材とか、すでに日本でも人工栽培が始まっていて「コプリーヌ」などの商品名で市販されていました。

 

 ささくれ一夜茸、一夜どころか1週間のお付き合いになりました。