マルバノキ

2022.11.2. 西日に庭が輝いていました。

左の高木はナツツバキ、右の低木はマルバノキです。

 

紅葉したマルバノキの葉に夕日が透けていたのです。

 

2018年9月、愛知の庭からツバキ(侘助)2本とナツツバキを搬送するとき、マルバノキとツリバナの苗も愛知で入手して積んできてもらいました。

マルバノキは庭の中央前部に植えられ、難無く根付いてすぐ紅葉しました(2018.12. 5.)。

 

ハート型の葉はそれぞれ趣のある紅色です(2018.12. 7.)。

 

マルバノキ

丸葉の木  マンサク科マルバノキ属の落葉低木
学名:Disanthus cercidifolius
分布:日本(中部地方以西・四国)・中国(揚子江中流域)
 

翌春、冬芽を守っていた赤い芽鱗が開いて若葉が覗きました。

 

葉が開き始めます。

 

展開した若葉。

 

堆肥効果で生育良好でした。

一部に紅葉を交えて美しい若葉が広がりました(2019. 5.14.)。

 

しかし、マルバノキと右のツリバナがこの調子で最前線で発育すると後の花たちは居間から見られなくなりそうです。

 

秋を待ってマルバノキは西側の塀の前に、ツリバナは北側に移植しました。

マルバノキはさすがに秋の紅葉は無理でしたが、花はたくさん咲きました。(2019.12. 4.)。

 

紅い花は直径約2cm。火星から飛んできたような花です。

 

翌年は予想通り、まわりの草花との生存競争になりました。

後ろの緑色の葉はモナルダ白、周りの白い花はオルラヤ ‘ホワイトレース’。

共に丈夫な花です。まずモナルダ白は後方に移植。

 

しかし、せめぎ合ったのは2020年のみでした。

1年草のオルラヤ ‘ホワイトレース’は零れ種でたくさん自生すると思ったのに、消えました。愛知では種子が飛んで毎年いやというほど生えましたが、気温のせいでしょうか。

 

昨年は美しい新緑の紅葉が見られました(2021. 5. 8)。

 

たしかに花より葉が美しい樹木です。

 

今年11月7日 秋の紅葉です。

 

蕾から花が咲くまでの過程が見られます。

葉腋から短い枝を出し、その先に無柄の両性花が、背中合わせに横向きに咲きます。(参照:朝日百科植物の世界8-182)。

 

偶々昆虫がやってきました。ヒラタアブの仲間のようです。

しかし手持ちのスマホ撮影ではなかなか焦点が合いません。

(追加:この花には悪臭があるとの報告がありますが、なぜか私はまだ感じていません。確かにアブの仲間が来ますから臭いがあるのかもしれません。)

 

以下は愛知の庭でマクロレンズで撮った花の写真です。

開花しまーす。

 

5枚の暗赤色の花弁が星形に開きます。

花弁は7〜8mm、雄しべ5本、雌しべの柱頭2本。

未開の紅い葯が円く並び、中央に白い柱頭が2本見えます(雌性期)。

 

花粉が出ています(雄性期)。

 

花弁脱落後、雌しべの子房は上位で2室。それぞれ数個の種子ができるそうですが、私の庭ではまだ実が出来たことはありません。

かって園芸店の店先でふっくらとした緑色の実を見たことがあります。


愛知の庭にマルバノキを植えたのは2006年。

それから既に16年もマルバノキと暮らしたことになります。

今回は古い写真も整理しながらマルバノキの魅力を記録しました。