初秋の植物園2023

9月27日、涼しいのは今日だけと、9時からつくば植物園へ行ってきました。

4月春の花々を追って植物園を歩き過ぎたのか、下腿に浮腫と紫斑出現。

5月にショクダイオオコンニャクの花を見に行ったきり、夏の間は引きこもっていました。

この日は久しぶりの植物園をゆっくり1時間半歩きましたが大丈夫でした。

プロムナードはやはり初秋の色合い、トチノキなど落葉樹の葉が黄ばんでいました。

 

見上げると紅白のサルスベリの競演、これは初めて見る「絵」でした。

 

低いところの枝に咲いた紅いサルスベリの花。

 

その隣の紅はハクモクレンの実。

 

キイセンニンソウ

紀伊仙人草 キンポウゲ科センニンソウ属の蔓性低木

学名:Clematis ovatifolia

分布:紀伊半島南部・熊本南部 

 

昨年からの宿題はキイセンニンソウの花。

2021.12.26. 白い羽毛に映える黒い実を見たものの、まだ花を見ていません。

 

これを見るために熱帯雨林温室の外階段を手すりに掴まりながら恐る恐る登ります。

しかし花期は8〜9月、暑いからといっても秋分過ぎではやはり遅すぎました。

花はセンニンソウと同じようですが、一度はこの目で見てみたいものです。

また来年?

 

すでに若い実ができて白毛も出始めていました。

 

センニンソウとの違いは「小葉・基部近くに関節があること」と。

画像が不鮮明ですが下のの部分のようです。

 

ショクダイオオコンニャクの実

 燭台大蒟蒻 サトイモ科コンニャク属の植物

この熱帯雨林温室には5月に開花を見た「ショクダイオオコンニャク」があります。

 

仏炎苞に窓が開けられここから雌しべと雄しべを覗きました。

 

この柱頭に偶々同じ時期に咲いた別の花の花粉を人工授粉し大成功!

 

国内でのショクダイオオコンニャクの結実は初めてのようです。

驚いたことに果実の下の花茎が逞しく伸長していました。

1週間に3cmくらいづつ伸びて9月13日の記録では129cmと。

 

見事に結実しています。果実の大きいものは直径3.5cmと。

 

上の帽子のように見える枯れ色の部分は付属体。

この下部に雄しべが並んでいました。

 

スタッフによる解説には実感がこもっっています。

 

ここに至るまでの経過は園の「コンニャク日記」で見ることができます。

ショクダイオオコンニャク成長日記

この周りには次の開花を待つ若い株が大きな葉を広げています。

 

この元気な若芽はまた何年か後、花を咲かせるでしょうか?

 

カツラの葉はもう黄色くなっていました。

明日から10月!記録的猛暑もやっと終わったようです。

もう行けないかと思った植物園、少しづつならまた行けそうです。

 

追記

この植物園の正式名称は「国立科学博物館 筑波実験植物園」。

国立科学博物館の収蔵庫は隣の建物です。
ここに恐竜の化石など500万点の標本が保管されているのですが、予算が少なく特に最近は光熱費の高騰で冷房費も節減中とか。

この窮状を訴え、今夏「地球の宝を守れ」という目標額1億円のクラウドファンディングに挑戦されました。https://readyfor.jp/projects/kahaku2023cf
するとたちまち目標額突破! 嬉しいことです(私も僅かながら応援しました)。

「らんまん」で牧野富太郎博士の植物標本が周知されたのも良いタイミングだったかもしれませんね。