あの厳しかった暑さはどこへやら、10月になると早くも秋冷の日々です。
前回の植物園歩きで支障がなかったことを確認、また楽しみが戻りました。
サガリバナ
下り花 サガリバナ科の常緑小高木
学名:Barringtonia racemosa
分布:南西諸島(奄美大島以南)、インド・東南アジア・太平洋地域。
西表島のカヤックツアーのサガリバナの美しさをビデオで見てから忘れられなくなり、熱帯雨林温室に行くと見に行くのですが、開花しているところはなかなか見られません。
花は夜開き、早朝落花するからです。
ところが10月11日は午後2時というのに開いている花を少しだけ見ることができました!
この茎には7花、残っていました。
花の直径は4〜5cm、花弁は4枚で淡いピンクを帯びた白色。
たくさんの長い雄しべの花糸はピンク、中央に赤い雌しべが1本。
普通は雄しべと花弁は朝早く落ち、雌しべと萼片が残ります。
この花茎には今にも落ちそうな花が2花。
昼間は大抵はこのように萼片と長い雌しべしか見られません。
黒いのは何でしょう? アリでした!
蜜が分泌されているのでしょう。
葉は単葉で枝の先端部分に集まって付き、互性。長さは20cmくらい、革質で無毛。
枝の先端部分や葉が落ちた部分から長さ20〜60cmの花序が下垂します。
花弁とたくさんの雄しべが一塊になって落ちています。
展示されている果実。大型で長さ5cm前後。種子は1個と。
種子は水に浮き、西表島ではマングローブの下を漂流して後背地や湿地で出芽するそうです。
西表島では花は6〜9月、夕方から開花し日の出と共に落花。
良い香りがコウモリやガを呼び、受粉を手助けしてもらうのです。
ツルラン
学名:Calanthe triplicata
分布:九州南部からオーストラリア北東に至る亜熱帯・熱帯
絶滅危惧II類。
サガリバナの隣に咲くツルランも美しい花です。
左下にサガリバナが2花、落ちています。
花は直径3〜4cm。基部に橙色の隆起が見えます。
これは2011.11.10.に撮ったツルランです。
ブルンスビギア ボスマニアエ
ヒガンバナ科の球根植物
学名:Brunsvigia bosmaniae
分布:南アフリカの固有種。南西部(旧ケープ州)の荒地に群生。
熱帯雨林温室の2階通路がパッと明るい!(2023.10.11.)
淡いピンク色の花がぼんぼりのように咲いていました!
初めて見る花でした。右にも同じような花の鉢が2つ。
ナツズイセンを華奢にしたような花ですね。
左下の花は葯が未開、開花すると花被片のピンクが濃くなるようです。
右のブルンスビギアは種名不詳と。
アフリカの原生地のブルンスビギアの写真は朝日百科植物にもありました。
Googleで検索しても見ることができます。
この日はキイセンニンソウの葉をもう一度撮りたくて怖い外階段を一人で登りました。
その後咲き残っていたサガリバナや珍しいブルンスビギアに会えて記念すべき日になりました。