四手辛夷、四手拳、幣辛夷。 モクレン科モクレン属の落葉小高木。
学名:Magnolia stellata
原生地:東海3県
こちらの庭にも植え、今年も花が咲き初めて喜んだのも束の間、ヒヨドリに蕾まで食べられてしまいました。網を貼ったものの美しくはありません。
そうだ、植物園のシデコブシを見に行こう!
何と満開でした(3月16日)!
水辺に植えられているせいか、花の数が多く、鳥に食べられた花もありますが、さほど目立ちません。
下の緑はリュウキンカ。
花の直径は大きいものでは12cmも(一般には5〜10cm)ありました。
開花:毛皮のような托葉に守られていた花弁が伸びだします。
雌性先熟:雄蕊の柱に囲まれて中央から雌しべが伸び、紫紅色の柱頭が開きます。
移行期から雄性期へ:役目を終えた柱頭は中央に集まります。
雄しべが開いて花粉が出始めました。
雄性期:雄しべの内側から花粉が出ています。
上の方に小さな昆虫が見えます。花粉を運んでくれるのでしょうか?
花後:昨春は新型コロナウイルス感染症のため閉園中で花が見られませんでした。
これは2019年4月6日に撮った花弁が散った後の姿です。
今春は昨年の種子が飛んだ後の殻がまだ残っていました。
シデコブシは愛知・岐阜・三重だけに自生する植物で東海丘陵要素の代表種です。
私が子供の頃住んだ地方にも群生地があり、市の天然記念物に指定されました。しかし、私がそれを知ったのはブログ「夕菅の庭」にシデコブシについての記事を書こうとした時でした。
近くにいながら見に行ったこともなく、あのあたりの雑木林に白っぽい花が咲いていたようなというくらいの記憶しかありません。
自生しているシデコブシは準絶滅危惧に指定されていますが、園芸種としての苗木は一般に販売され、あちこちで見るようになりました。
園芸種は「ヒメコブシ」の名で流通していることが多いようです。
追記
シデコブシのシデは紙垂、しめ縄に垂らす和紙のイメージです。
この植物園の花はあまり紙垂らしく見えませんので、私の前の庭の花を添付しておきます。
学名:Magnolia heptapeta
原産:中国中部
この植物園のハクモクレンを見るのは初めてです(3月16日)。
平日の午後3時すぎ、静かな植物園でこの大木を独り占めで見上げました。
まだ落花はほとんどなく、花弁も真っ白です! 何という贅沢!
前の庭には庭の中央にありましたが、いつもすぐヒヨドリに荒らされました。
川辺に浮かぶコハクチョウの群れを思い出します。
あと少し残っている蕾も明日は皆開きそうです。
満開直前、最高の美しさを堪能しました。
ああ、今日も幸せ!ありがとうございました。